した疑い。
さて今回はギターの打ち込みについて書く訳ですが、ギターは色々な種類が
あるものの、基本的な構造や奏法は同じ部分が多いです。
なので、まずは基本の部分を解説してから、楽器ごとの個別解説をしようと
思います。ついでですので、マンドリンとウクレレについても少々。
■ギターの基本
ギターは指板の上にフレットと呼ばれる半音単位の金属棒が打ち込まれ、
それと直角に交わるように弦が張られています。もちろんフレットがない
「フレットレス・ギター」も存在します。
弦は6本が標準ですが、7弦・8弦~12弦、さらにはそれ以上の本数が貼られ、
一体どうやって演奏するのか謎な変態ギターも存在します(12弦ギターは単に
オクターブ上の弦が追加されているだけなので、6弦のギターと奏法は同じ
です)。
弦はクラシック・ギターがナイロン弦、フォーク/エレキギターがスチール
弦になりますが、ステンレス製、フラットワウンドなど様々な種類があり、
それによって音色もだいぶ変わります。
他にオープンだのドロップだのチューニングがどうとかピックアップがどう
とか、ピックで弾くのか指で弾くのか等、細かい事を挙げるとキリがない
のですが、その辺はDTMとは直接関係がありませんので割愛して、ここでは
一般的なギター(右利き・フレッテッド・6弦・チューニングEADGBE)を前提
に解説しています。
■ギター奏法の基本
ギターでの演奏をざっくり挙げてみると、
①バッキングで和音をジャカジャカ弾く
②メロディ・コード・ベースをアルペジオで弾く
③メロディ・ソロ等を単音で弾く
が思い付きますね。
①はサイドギターとしてリズムを刻む役割、②はフォークギターのソロや
弾き語り、③はフュージョン等によくあります。まずはこのざっくり感で
分けた3つについて。
①バッキングで和音をジャカジャカ弾く
①は、左手のコードフォームに従って和音を構成しますが、コードによっては
音を鳴らさない弦があります(譜面上ではしばしば × 印が付いています)。
実際にギターを弾く方なら分かると思いますが、例えばEコードは6本の弦を
全て鳴らすのに対し、Dコードの場合は6弦を弾かない、などなど。その辺り
はWeb上にコードフォームの一覧がたくさんありますので、どのコードの時
どの弦を弾かないのかを確認してみると良いでしょう。
※厳密に言うと「弾かない」のではなく「弾くけどミュートしていて鳴らない」という状態
なので、完全な再現をするのであれば、ゲートタイムを短くしたミュート音を入れるべき
なんでしょうけどね~。
また、必ずしもコード表に載っている全ての音を鳴らすとも限りません。
本来は6本全て鳴らすが、どうも打ち込みだと音が多すぎてゴチャゴチャ
して聞こえる、音が重たい等の場合は、和音の構成数を3~4音に減らすのも
有効です。
「かき鳴らす」という言葉があるように、ギターのコードプレイは右手の
手首を使って上下に連続して弦を弾くので、和音を鳴らす場合は全ての構成
音を同じタイミングに置かないようにしましょう。
弦を上から下に弾く事を「ダウンストローク」、下から上に弾く事を「アッ
プストローク」と呼びます。ギターを普通に構えた時、奏者から見て弦は
6弦が一番上です。
ダウンストロークの時、弦は順番に6・5・4・3・2・1弦の順で発音し、アッ
プストロークの場合は1・2・3・4・5・6弦の順に発音しますので、この発音の
時差を表す事が重要になって来ます。
↑これは、Eコードをストロークで弾いた時の例です。
「ジャンジャカ ジャンジャカ ジャンジャカ ジャカジャカ」と演奏して
います。
D・Uはそれぞれダウン/アップストローク、矢印は右手の弦を弾く動きです。
音符のない所は空振りする事で、右手は常に曲に合わせて8分音符ごとに
1往復する形になっていますね。
空振りをしないと D UD|U DU|D UD|UDUD となってしまい演奏がギクシャク
するので、スムーズな演奏をする為に、右手は常に一定の動きをしています。
良く見ると音符の玉の位置や、下の棒グラフが音符ごとに少しずれている
のが分かると思いますが、同じタイミングでも左に寄っている音符ほど先行
して発音されます。
ダウンストロークの時は6弦の最低音から先に発音し、アップストロークの
時は1弦の最高音から発音している訳ですね。
これはギター演奏のシミュレートで大切な表現なので、面倒でも手を抜かず
ストロークを表現しましょう。
ただし、エレキギターのカッティングのように細かく・素早い演奏の場合は
ここまでずらすと逆にリズム感が悪くなる事もあるので、その場合はずらす
間隔を狭めた方がスピード感が出ます。
ちなみにこの図は、下のグラフを見やすくする為にゲートタイムを短めに
していますが、実際のデータではここまでブツ切りにはせず、もっと繋げて
しまって良いと思います(8分音符が240ならば、230~235など)。
②メロディ・コード・ベースをアルペジオで弾く
↑これは良くある典型的なアルペジオのパターンです。
赤・緑・青の線はそれぞれの音符のゲートタイムを表しています。譜面上
では8分音符ですが、鳴っている弦はそれぞれ別の弦なので、次に同じ弦が
弾かれるまでの間、音は伸びています(実質4分音符)。
3拍目のB→Cはハンマリング・オンによって半音上がっているので、ピッチ
ベンドでまず半音下げた状態でCの音を鳴らし、2つめの16分音符の位置で
ピッチベンドを0に戻します。
但し、これはあくまでひとつの譜面上で表しているので、実際のデータは
これではダメです。当たり前な事ですが、他の音符のゲートタイムも重なっ
ているので、ここにピッチベンドを入れると、鳴っている他の音にまで
影響してしまいますね。
なので、この楽譜通りに表現するのであれば、3拍目のB→C音だけは同じ
音色を設定した別のMIDI Ch.で処理する事になります。
どうしても1トラック内でやりたい場合は、重なっている音を2拍目の終わり
で止めるか、またはピッチベンドを使わず16分音符B+付点8分音符Cと分解
して、Cのベロシティをアタックが目立たなくなる程度まで小さくする事で
それっぽく聞かせられます。
③メロディ・ソロ等を単音で弾く
単音といっても部分的に和音になったりする事もありますが、③の場合は
セオリーに乗っ取った演奏であれば、特筆すべき点はないでしょう。
ピッチベンドに関する記事、ベースに関する記事でも触れているように、
ハンマリングやプリング、チョーキング、ビブラートに関する特性などを
しっかり再現していれば、特におかしな演奏になる事はないと思います。
さて、ここまででちょっと長くなってしまったので一旦ここで切りまして、
楽器別の解説は近日中に後編で書きましょうかね~。
わし首が痛くなって来ちゃった。

