何か良い感じになっておられる事とお慶び申し上げます。
先日、ャフォクで1円スタートのキーボードを見つけました。自分以外に2人が
ヲチに入れていたけど誰も入札しない。
終了間際に誰かギリギリで入札して来るだろうと思いつつ終了5分前に入札
したら、そのまま落札してしまいました。
ジャンク・部品取りでの出品で、説明にも「電源入らず。振ると中で部品が
外れているようなカラカラ音がする、電池の端子が錆びている」等とあった
ので、運が良ければ簡単な修理で直るかな~と淡い期待を抱いておりました。
えぇおりましたとも(フラグ)。
購入したのはこちら、ヤマハ PSR-310。
特に高級モデルでもビンテージでもないです。自分が以前から所有している
PSR-500 の次世代シリーズですね。
1993年9月の発売(110のみ4月)、( )内は税別価格。
PSR-110 (¥26,000):子供向け
PSR-210 (¥40,000):初心者向け
PSR-310 (¥50,000):中級者向け
PSR-410 (¥66,000):上級者向け、GM対応、ピッチベンドあり
PSR-510 (¥77,000):上級者向け高級機、DSP搭載
というラインアップでした。MIDI が付くのは310以降。
これがFM音源搭載モデルとかだったら価格がハネ上がる所なのでしょうが、
残念ながらAWM、いわゆるPCM音源のモデルです。まぁ自分は生楽器好き
なので、AWMも好きですよ。特にこの辺りのモデルからリアルさマシマシ
な良い音出ますし。
1円だーわーい!と思っていたけど送料が思ったより高くついて2千円越え。
届いた商品は結構綺麗でした。鍵盤も黄ばんでないし、目立つ傷もほとんど
見られません。
ソフトケースに入れられた状態で届いたので、恐らく保管もこのソフトケー
スに入れたままだったのでしょう。だから鍵盤が黄ばまなかったのかも。
これはちょっと期待してみようかな?と思いつつアダプタをつないで電源を
ポチッとするも電源入らず。Ok、Ok。商品説明通り、想定の範囲内。
取り敢えず直して音を聞きたいので、開けてみましょう。

ちょっとした地獄絵図でした(ニッコリ。
電池を入れたまま長期保管していた模様。どえりゃ~事になってます。
これはやっちまったなぁ。
…まぁ、知ってたんですけどね。出品時の写真でも本体背面に漏れた液体を
拭き取ったような跡があったし、ソフトケースにも明らかにサビ色の液体が
付着した痕跡がありましたから。で「電池の金具が錆びている」とあれば、
液漏れ以外の何者でもないでしょう。想像よりだいぶ酷かったけど(笑)。
電池は入っていなかったので出品者側で取り出し処分したようですが、説明
には「液漏れ」という単語は入っていませんでした。意図的ですかね…。
全体的に向かって右半分が壊滅状態。左スピーカ、電源スイッチ、ボリュー
ム基板、鍵盤のバックパネル、電源回路の一部がとんでもない腐食です。
でもメイン基板は完全に無事。これは頑張れば復活出来る範囲だと思う。
それでは分解開始ィ。
とにかくバラせるものは全て取っ払って行きます。各ネジの頭も腐食して
潰れているので、回らないネジはニッパやペンチで無理くり回す。
鍵盤部分のラバーコンタクト、鍵盤自体のプラも無事なようです。ここが
腐っていたら早々に諦めていたかも。
鍵盤もバラバラにしてバックパネルだけにします。ノイズ防止のフェルト
剥がせないけどまぁいいか。どうせ組み上げたら見えないし。
電池ボックスが最も酷いですね。乾燥した電解液が析出して固まっている
状態だけど、マイナスドライバでカリカリやったらポロポロ取れました。
ここはアルコールティッシュで拭けば綺麗になります。
電池の-側バネは完全に錆び切ってますが、直しても電池で使う事はない
のでポイ。
さて…最大の難関…。ああ~、どうすっかな~これ。ここまでのサビを効率
良く落とすには…Evapo Rust? MC-51?そんなものはない。
電気分解?重曹がない。サンポールもない。
力技で行くしか…!
持ってて良かったディスクグラインダ。しかし研磨用のディスクがないので、
強引に砥石で行きます(笑)。ひたすら砥石でゴリゴリ削る。
でも削りすぎると強度に問題が出るので、表面を撫でるように浅く。
かなり深くまで進行していたら…と不安でしたが、ほとんどは表面上のサビ
なので強度は問題ないですね。
そして耳が死んだ。
良い子のみんな、電動の切削工具を使う時は、保護メガネと耳栓を必ず装着
しような。わしとの約束じゃぞ!
大まかに削ったらあとは人力。ワイヤブラシと紙ヤスリで追い込んで行って、
目立つサビを落とします。
何とかここまで来ました。腕も死んだ。
塗装した方が良いのかも知れない。サビ転換剤も必要かな?
でもそこまでして万全な状態に復活させるほどのモデルでもないしなぁ…。
電池の電解液はアルカリ性なので、酸性の洗剤に少し漬けて出来るだけ中和
させておく事にしました。
ここまでサビを落としておけば、そうそう進行する事もないでしょう。
手前に写っているグレーの細い物は押鍵時のコトコト音を吸収するゴムです
が、これ両側から挟み込んで超音波溶接で着けてあって剥がせませんでした。
この下も結構サビてるんだけどなぁ…。
ラバーコンタクトやボタンのゴムは洗剤で綺麗に洗ってしっかり乾燥。
使えるネジは極力残したいので、場所ごとに小袋に分けて保管。
腐って崩壊した電源スイッチは接点部分のフタが取れてしまって、すっかり
コンバーチブル状態です。振った時に中でカラカラと鳴っていたのは、この
電源スイッチの破片ですね。同じような形のものに交換します。
ボリュームは少し基板が腐食していた程度だったので、アルコール歯ブラシ
でガシガシやって復活しました。見た限りでは大丈夫そうですが実際に音を
鳴らしてガリが出るようなら交換ですね。
とりあえず今回はここまで。正直電解液の拭き取りとサビ取りにほとんどの
時間を食われて疲れました…。
次回は、電源回路部分の修復をやろうと思います。ここが直れば電源が入る
所まで行けるでしょう。
電源周りのパーツは足が腐ってもげていますが、サービスマニュアルを拾っ
ておいたので修復は容易いかと。
がんばるぞ~(棒)。

