2025年04月29日

サターンのAVケーブルで98ノート用RGB→VGAケーブル作成

もうすぐ4月も終わりますね。DTMerの皆さまにおかれましては昭和の日の
全裸DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。


以前 PC-9821 RGB接続まとめ の記事中に追記した、セガサターン用のAV
ケーブルを使って、RGB→VGAケーブルを作ってみました。
以前もピンヘッダを使って1本作ったのですが、根本の処理が雑で弱々しく
断線しやすかったので、まともな物を作りたかった。


SS98RGBCable_01.jpg

セガサターン用のS端子付きAVケーブルです。お値段¥600ほど。

SS98RGBCable_02.jpg

純正品ではないのでしょうが、値段の割にプラグはしっかり金メッキされて
いて、意外にも品質は良かったです。

SS98RGBCable_03.jpg

サターン側のプラグ。これこれ、これが欲しかったんですよね。購入時この
プラグのピンが写真に写っていなかったので、S映像やコンポジットの配線
以外ピンが省略されていたらどうしよう…と思っていましたが、10ピン全て
入っていて一安心。

SS98RGBCable_04.jpg

という訳でここだけ配線をぶった切り。これを加工して行きます。


SS98RGBCable_05.jpg

まず外側のモールドをカットして、中身を取り出し。

SS98RGBCable_06.jpg

根元の白い樹脂を取り除きます。ホットボンドではなくポリエチレンか何か
なので、ちょっと剥がすのに苦労します。

SS98RGBCable_07.jpg

内側の端子と外側のFG (Frame Ground) を分離。

SS98RGBCable_08.jpg

98ノートのRGB端子にすんなり挿さりました。規格が全く同じなので、特に
加工せずともシンデレラフィットです。すばらっ…!
GNDにFGを使わないのであれば、このピンだけでも問題ありません。

FGの方は若干98のメスと形状が違うので、加工する必要があります。

SS98RGBCable_10.png

こんな感じで加工します。

SS98RGBCable_09.jpg

FGの平らになっている部分は、ラジオペンチ等で丸く形成し直し。これで
入るようになりました。

FGの内側に回転止めの出っ張りがあるので、端子側の黒い樹脂部分ににその
出っ張りがはまるよう溝を掘ります。そこへ上下逆にした端子をはめ込めば
おk。


SS98RGBCable_10.jpg

VGAケーブルを配線しますか。繋ぐのはR/G/B各出力とH/V-Sync、左上の
ケーブル検出用ピン、FGの7本。FGが繋がっていれば、98ノート側端子の
3/5/7/9ピンは繋ぐ必要はありません(98ノート内でFGと導通しています)。
左上のケーブル検出用ピンはFGに繋ぎます。

VGAケーブル側のRGB各線はまともな物なら恐らくシールドになっていると
思うので、そのGNDは全部まとめてFGに繋ぎます。

配線図は以前の記事 PC-9821 RGB接続まとめ にあります。


ピン間が凄く狭いので、まず一番手間がかかる B の信号線を最初にハンダ
付けした方が良いです。
またピンの土台が樹脂なので、ハンダ付けでモタついていると樹脂が溶けて
ピンが抜けたり緩くなってしまうので、ハンダごてを当てる時間は極力短く。

PinTsuba.png

このコネクタは安価な割にピンが二重ツバ加工されているので、多少は安心
してハンダ付け出来ますが、それでも手早く作業した方が良いですね。


FGを流用せずGNDは3/5/7/9のいずれか1本に配線して中のピンだけを使う
方法もあるのですが、どうしてもFGを活かしたかった。

SS98RGBCable_11.jpg

接続完了。写真のようにFGに若干すき間が出来てしまうので、ここが挿す
時に広がらないように、根本の方でFGのすき間をハンダ付けしてしまうと
良いでしょう。
FGを万力やプライヤなどで挟んだ状態でハンダ付けしてしまえば、挿した時
中のピンが引っ込んでしまったり、抜く時にピンが飛び出たりして動くのを
防げます。
中のピンを入れた状態でハンダ付けしないと、後から入らなくなるので注意。

導通チェックをしたら、最初に取り除いた黒いモールドを被せてから外側に
熱収縮チューブを被せます。


SS98RGBCable_12.jpg

TVのVGA端子に接続してテスト。綺麗に映っています。
RGBの配線間違いも無し。

実はプラグ内部の処理が不十分だったようで、撮影後98ノートから抜いたら
あっさり断線しちゃった…😢
なのでまたプラグを分解して配線を全てやり直し。ちゃんとプラグを持って
抜いたんだけどなぁ…。どうやら中のピンが引っ張られて断線したっぽい。

作り直しします。製作手順はここまでと同じですが、今度は配線とピン間に
ホットボンドをネッチョネチョに盛って動かないようにしてから、外の黒い
スリーブを被せて太めの熱収縮チューブで保護。

SS98RGBCable_13.jpg

これにてようやく完成~。

SS98RGBCable_14.jpg

挿し込む向きを誤ってピンを曲げたりしないように、トップ部分にはネーム
ランドで矢印を印刷して貼っておきました。
98ノート側はだいぶしっかり作ったので、抜き差しも問題ないですね。
純正のモールドに比べると強度は劣りますが、以前作った熱収縮チューブで
保護しただけのピンヘッダ製よりは丈夫になったはず。

これでまた楽に98ノートをTVに接続できますね。



posted by ゆう at 2025年04月29日| Comment(0) | PC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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