2025年11月21日

ナイトライダー ナイト2000実車のスキャナを考察

これまでロジックICを使った回路とラズピコでスキャナを作って来ましたが、
そもそもドラマで使われていた実物はどんな回路なのか気になりますね。
しかし本国アメリカで放送されていたのは1982~1986年、日本での放送も
ほぼ同時期なので今から40年も前。ましてドラマで使われていた小道具では
そうそう世に出回る訳もなく。

…と思うでしょう?実はあるんですね~。

YouTubeに Knight Rider Historians Official というチャンネルがあります。
このチャンネルでは実際にドラマで使われていた小道具類・回路類の紹介や
ナイトライダーが撮影された現場を特定したり実際に訪れてみる等、昔から
のナイトライダーファンにとってはたまらない内容となっております。

その中で、実際にナイト2000に搭載されていたスキャナ回路を紹介している
動画がいくつかあります。

SIX SCREEN USED KITT SCANNERS FROM KNIGHT RIDER!...


スキャナー


Repairing the Universal Studios Knight Rider KITT Display Car Scanner!


これらから、興味深い映像を幾つか拝借してみます。

5KittScanners.jpg

SIX SCREEN USED... から、撮影に使われた歴代スキャナ回路です。回路
自体はかなりコンパクトに作られていますね~。恐らくツマミで往復速度の
変更、トグルスイッチでON/OFFするのでしょう。
車内から往復速度を確認出来るように、連動で点灯する10バーLEDアレイも
装備されています。

この頃は超高輝度LEDも数WクラスのパワーLEDもない時代なので、光源は
電球です。そのため電球を制御する部分は別体になり、このボックスは制御
回路へ信号を送るためのロジック部分になっています。
電球なので残光はフィラメントが冷える時間に任せていて、回路側には残光
を付ける機能はないと思われます。


5KittScanners2.jpg

スキャナー という動画では、この回路の中身が良く分かりますね。5つの
ロジックICが使われているようです。残念ながら型番までは分かりません。


5KittScanners3.jpg

Repairing the Universal... という動画では、ユニバーサル・スタジオ内に
置かれているナイト2000のスキャナ回路を修理する内容になっていますが、
ここにICの型番が映っていますね。

拡大してみると…。

5KittScanners4.jpg

上2つは見えませんが、下4つのICは型番が見えています。

左上:MC14028BCP
BCD-To-Decimal Decoder Binary-To-Octal Decoder

右上:MC14013BCP
Dual Type D Flip-Flop

左下:MC14510BCP
BCD Up/Down Counter

右下:HCF4047BE
Low Power Monostable / Astable Multivibrator

となっているようです。パターンまでは見えないのでどのように配線されて
いるかは不明ですが、恐らく基本的な部分は4047で発振、そのパルスを
14510でカウント、その出力を14028で8出力にデコードしているのでは?
と思います。フリップフロップは往路・復路の切り替え用かな。


このナイトライダーのスキャナ、放送当時から色々なメーカの模倣品が多く
売られていましたが、日本では取り付けて走行すると違法になってしまう為
それほど流行らなかったみたいですね。

その中には本物に極力近いものから「何だこれ…」と言いたくなるような、
あくまでそれっぽく見える程度の物まで色々ありました。
個人的なこだわりとしては、やはり本物と同じ光り方をして欲しいので…。

・光源は8個。それ以下でもそれ以上でも絶許。LEDの場合は光量を稼ぐ為
 複数を同時点灯させる物も多いのですが、それでも8群でないと絶許。

・電球は自然と残光が付きますが、LEDで残光がないものは絶許。

・往復時、左端と右端の点灯がダブったり、一度消灯している物も絶許。
 左端から12345678、0が全消灯として、
 1234567→8765432→123... で往復する (これぞ本物)
 12345678→87654321→123... で往復する (1と8がダブる→絶許)
 12345678→0→87654321→0→123... で往復する (1と8がダブって
 いる上に、一瞬消える→絶許)
 
といった所でしょうか。


スキャナー という動画の17分辺りで、制御回路を点灯回路に接続し実際に
稼働させていますが、往復に合わせてリレーがカタタタタタタタ…と音を立てている
様子が確認出来ます。なので実車は単純なリレー制御ですね。今作るのなら
MOSFETを使った方が手っ取り早いかな。LEDの場合は残光の再現が難しい
ところではありますが。線形領域かPWMを使えば不可能ではないですね。

実際のドラマの中では、たま~に1つ点灯していなかったり、あるいは点灯
しっぱなしになっていたりしますが、恐らく機械的な故障でしょうね。

挙げた動画ではON時に全点灯するシーンがありませんでしたが、あれはどう
なっているんでしょうかね~。前述の基板写真では上2つのICの型番が不明
でしたが、もしかしたらこのICが全点灯を担当しているのでは?という気も
します。

まぁ回路図がないので憶測ですけどね。

トランザムのナイト2000仕様は Mark's Custom Kits のパーツを使った車が
多いのですが、ナイト2000を自作されている方のお話では余り質はよろしく
ないんだとか。

アオシマのナイトライダーシリーズに付属のスキャナはしっかり残光もあり、
1234567→8765432→123... の点灯になっていて電源ON時に全点灯する等
再現度高いです。分かっている人がプログラムしているのでしょう。

Knight Rider Historians Official は実に内容が興味深くて、ナイトライダー
ファンの方はとても楽しめるのではないでしょうか。最近は財団のあの黒い
トレーラーの実物を探し出して、ドラマそっくりに作り直す企画が進行中。


いずれK.I.T.T.のボイスディスプレイ部分の製作や、ラズピコスキャナ回路に
あの音を鳴らすギミックとか付けてみたいと考えております。



posted by ゆう at 2025年11月21日| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください
最近の記事