2008/11/18、近所の工場敷地内で片足を引きずりながら大声で鳴いている
所を発見。必死に「たしけてくだしゃい!」と訴えているように感じたので、
従業員の方に協力していただいて保護したのが出会いです。
保護直後の小鉄
保護した時、右足は既に骨折しているうえに半分腐って骨が見えている状態
で、すぐに動物病院へ連れて行き入院。先生の見立てでは生後2ヶ月弱位で、
足は多分他の猫か何かの咬傷、極力治す方向でやってみるけどもしかしたら
切断しなきゃならないかも知れないとの事。
保護してくれて良かった、このまま放置したらきっと、カラスなんかに食べ
られてすぐ死んでしまっていただろう、と言われました。
入院中
ケージの中にダンボールハウスを作ってもらい、住み心地にご満悦な様子。
親バカかも知れませんが、この写真めっちゃくちゃ可愛いと思いません?
この頃はガラケー撮影なので画質が悪くピンボケなのが悔やまれるところ。
数日後に獣医から「右足の咬傷は状態が悪く、傷から先が壊死してしまって
いて温存は不可能なので、切断しますね」と連絡がありました。まぁこれは
仕方ないですね。素人目で見ても「これは治らないだろう…」と思えたほど
ですから。なので了承しました。
「極力残すようにしますんで」と配慮して頂いたので、人間でいうところの
膝で切断ではなく、下腿部の真ん中辺りまで残してもらえました。
手術後、麻酔から覚める時に若干痙攣を起こしたものの、術後の体調は良好
との事。小さな体で頑張ったね、小鉄。
目やに・よだれはないので、風邪はひいていない様子。血液検査の結果から
猫エイズ・白血病も陰性だったので、混合ワクチン接種と去勢手術を同時に
やって頂き12月初めに退院。
3本足になりました
こうして、小鉄は3本足になりました。高い所へは登れないけど、足がない
事などお構いなしに駆け回るので、先端が擦れて何度も出血。保護のために
絆創膏を貼っても剥がしてしまうので諦め。それにしても動物の生命力って
凄いな…。
先生曰く「人間は1本でも手足が無くなるとすぐ絶望しちゃうけど、動物は
そんなこと全く気にしない。多少の不便はあるだろうけど、頑張って生きて
行くから大丈夫!」。
確かにハンデではあるけど、自分は足が1本ないなんて全く気になりません
でしたね。超絶かわいい。
右足がないと右耳を掻けないので、段々耳垢が溜まって来ます。そうすると
痒くなるようで右足を上げて耳の前でピコピコするので、そしたら「下僕、
耳掃除して~」のサイン。綿棒で時折耳掃除をしてやっていました。
キャリーでお出かけ中
「小鉄」という名前の由来は「浦安鉄筋家族」というマンガの主人公キャラ
大沢木 小鉄 (おおさわぎ こてつ) から。見た目からすると同じハチワレ猫の
じゃりン子チエ の小鉄の方が近いのだけど。
この子を引き取って育てると決めた瞬間、名前は特に迷ったり悩んだりする
事もなく自然に「小鉄!」と決定。こてつ という響きが良いんですよね~。
虎徹だと刀の銘だし、何か堅苦しい感じがするので。
但し、うちの小鉄の「鉄」という字は「金失」ではなく「金矢」です。

国鉄の「鉄」と同じ理由ですね。でも「矢」の方はJIS第3水準なうえ環境
依存文字なので、Web上などで書くと表示されない場合があります。なので
通常は「鉄」の方で書いています。
保護する時はやはり怖かったのか、工場のフォークリフト用パレットの下に
逃げ込んだりしていましたが、保護してからは暴れたり逃げたりせず、最初
から本気噛みして来る事もなかったので、生後ある程度の期間は兄弟と触れ
合う時間があったのかも。
純野良のように人間を怖がる感じもなかったので、首輪は付けていなかった
けど、もしかしたらどこかで飼われていて脱走した…?
スーパーの袋が好きだったり
ティッシュの箱に入ったり
下僕のお世話度が足りないのか良くシャーシャー言って来ていたのですが、
ある日渾身の力を込めて「シャー!!」とやり返したら固まってしまい、それ以降
一度もシャーシャー言わなくなりました。とても怖かったらしい…ごめんよ。
めちゃくちゃ可愛い目線くれたり
セルフ猿ぐつわ
子猫の頃は、首輪のサイズを一番小さくしても時折セルフ猿ぐつわの状態に
なって、のたうち回ることも。外猫にするつもりはないので数年後には首輪
なしにしました。
たまにシュッとしてみたり
おぎゃああああああ
子猫の頃は良く指を噛んで来たので、噛まれたら顔にフッと息を吹きかけて
いたら、そのうち自然と噛まなくなりました。
下僕手作りの箱で遊んだり
腰が引けている小鉄
うちに来てから一度だけ近所の湖まで散歩に連れていった事があったのです
が、初めて来る場所にビビり散らかしてまともに歩けず。
鼻先が真っ赤になっているので、相当緊張していたのかな…。結局、散歩の
為に買ったこのハーネスもこの時一度使ったきり。小鉄にとっては家の中と
窓から見える景色が世界の全て。
ゴミ箱に入ってみたり
空き袋をかぶってみたり(反対側は開いてます)
2011年に東日本大震災が発生した頃は緊急地震速報がほぼ毎日鳴りまくって
いたため、「あの音が鳴ると家が揺れる」と覚えてしまい、下僕のイヤホン
からあの音が鳴るとすぐに壁や天井を見ながら不安そうにしていました。
猫の写真ヘタクソ選手権
猫を呼ぶと尻尾で返事する、はよく聞く話ですが、小鉄は「こてちゃん」と
名前を呼ぶと必ずこちらを向いて「ンンナン!」と返してくれましたね。
特にしつけた訳ではないけど家の壁や木製部分、家具などで爪を研ぐことは
全くありませんでした。多分、片足がないせいで普通の爪研ぎはバランスが
取りづらかったんではないかな。
その代わり、床のカーペットや下僕が座る座椅子の背もたれでバリバリして
いたので、どちらも布がほつれてボロボロに。こんなのはいくらでも替えが
きくので、好きなだけバリバリさせていました。
蹴りぐるみが枕になってたり
肉球を激写されたり
真知子巻きにされたり
最初のうちは日ごろの活動で普通に膝を曲げていたのだけど、手術から数年
経過するうちに曲げると痛みが出るようになったようで、それ以降はずっと
伸ばしたまま生活していました。
ちょっとグレてみたり
しょっちゅう鼻の穴に💩がこびりついている
これを掃除してあげるのも下僕の仕事。
特猫に進化したり
写真は大量にありますが、とりとめがないのでこれくらいで。
雷が大の苦手で、少しでも雨が降り始めるとしきりに外の様子を気にして、
ちょっとでも雷鳴が聞こえ始めると即座にクローゼット奥へ身を隠したり、
下僕の横にピタッと張り付いて、小さな体で必死に耐えていました。
下僕はYouTubeで猫動画を良く観ていますが、他の猫さんには全然興味が
ない様子だったのに、なぜか まるさん の動画を観始めるとモニタに釘付け
になっていたね。お友だち意識があったのかな。
下僕が工作などをやっている様子をいつも対面でジッと見ていて、さながら
現場監督。
☆ここが変だよこてっちゃん☆
・下僕が何かを食べ始めると、決まってすぐ💩に行く。
・夏になると冷房の効いた部屋からわざわざ暑い廊下へ出て行って、そこで
暑そうに寝る。
・夏になるとなぜか部屋に敷いているカーペットの下に潜り込む。熱中症に
なるのが怖いので、良く追い出してました。
・お気に入りのオレンジ毛布に頭を突っ込んでシャーシャー言う。彼には一体何が
見えていたのか…。
・壁ぎわで踵を返す時に壁側へ頭を振るので、よく横っ面をカドにぶつけて
「ゴッ…」とにぶい音を立てていた。
・冬に寒いだろうと毛布をかけてやっても、気付くと敷布団にしている。
・下僕がトイレに入っている隙に扉が引っ掛かって開かないようにするため、
床マットをクシャクシャにする罠を張る
・下僕と並んで廊下を曲がる時、インに下僕がいるのにアウトからかぶせて
インを占めるという、グランツーリスモの敵車みたいな動きをする。
いつもはお気に入りのオレンジ毛布でスンとしていたり寝ているのに、下僕が
調子悪くて俯いているとすぐ近くに寄って来て、心配そうにこちらをジッと
見守ってくれる、優しい子でした。
寝ている所を起こされるといつも顔に寝ぐせがついている
片足がないのでせいぜい30cmくらいしかジャンプ出来ず、時折踏み外して
いましたね。猫は高い所が好きな動物なので、時々持ち上げて「高い高い」
してあげるのも、下僕の仕事のひとつ。
仕事をしたらもちろんお代を頂きます。頭頂部にチュパチュパしたりお腹の匂い
を嗅いだり(微妙に嫌がられるけど)。
とまぁ、思い出もこれまた取り留めがないので、この辺で。
保護時に2週間ほど入院した以外ずっと元気で、具合が悪くて病院にかかった
事は一度もありませんでした。
…いや1回だけあったな。うちに来て一ヶ月ほど経った頃に血尿が出るように
なったので、すぐ病院で検査を受けたものの特に異常はみられないとの事。
医師「普段ご飯は何を食べてますか?」
下僕「『ねこ元気』を食べてますね。」
医「あ、それだわ。」
下「???」
医「ドライフード色々あるんだけど、キャネット・キャラット・ねこ元気
この3つだけは絶対にあげちゃダメ。」
…と強く言われました。何でも大量なのに安いカリカリは成分も宜しくない
のだとか。病院でサイエンスダイエットをお勧めされて買ってみたものの、
全く食べず…。好みじゃないらしい。
で、たまたま選んだカルカンドライをあげたら凄い勢いで食べ始め、数日で
血尿も止まったので、これ以降2024年半ばに販売終了するまでご飯はずっと
カルカンドライのお世話になっていました。
たま~に連続して吐く日もあったけど、翌日にはケロッとして普段通り。
ご飯もほど良く食べる健康優良児。
…だったのですが、3月頃から少しずつ食べる量が減って来ました。小鉄は
余りウェットを食べないので、これまでずっとカリカリがメイン。その他に
オヤツでカニカマやまたたび玉を好んで食べてました。
17年目、人間で言えば84歳の後期高齢猫です。虫歯はないけどさすがにもう
カリカリは硬いし重いし、食べたくないのかな?
いつものカリカリ(キャットスマック)→シーバデュオ→黒缶(ウェット)→
いなば ちゅ~る と総合栄養食を転々としましたが、新しいものをあげると
良く食べるものの、それも数日で全く口を付けなくなってしまう。ついには
食べさせようと抱っこしても、ちゅ~るを手に取った瞬間ヒザの上から逃げ
ようとしてしまう始末。
カニカマの時間には下僕の後をいそいそとついて来たり、またたび玉の袋の
音を聞いた瞬間に飛び起きていましたが、もうどちらにも反応しません。
こうしている間にも体重はどんどん減って行きピーク時の半分、3kgほどに
まで落ちてしまいました。体の脂肪分がほとんど無くなって、肩から背中、
骨盤から足まで骨がゴツゴツして来て、それでも頑なに食べず。
ほとんど動かずひたすらボーッとしている
何とか少しでも栄養を取らせないと…と、病院に度々通いつつ獣医の指導の
もとちゅ~るを口に少しずつシリンジを使って流し込み強制給餌を試みるも、
全力で嫌がられて近寄ってすら来ない状態に。
それまでいつも同じ部屋で過ごしていたのに、数回の強制給餌の後は居間に
入り浸りで、たまに様子を見に行くと明らかに怯えられて悲しい…。
とは言え何か食べないと良くなるものもならないので、嫌われてもとにかく
少しでも食べて欲しい一心でちゅ~るを注入していました。
5月の下旬頃になると肝リピドーシスを発症して黄疸が出始め、おしっこも
濃いオレンジ色に。
黄疸で耳の内側や歯ぐきが黄色くなってしまう
食べ物を一切食べなくなり時々水を飲む程度で、後はいつもの場所に座って
一点を見つめボーッとしているばかり。日に日に弱って行き、廊下を歩くの
にも手足がおぼつかなくなり、ちょっと寝る姿勢を変えようとしただけでも
頭がフラフラするように。もう栄養失調でまともに動けず見ていて胸が張り
裂けそうでした。具合が悪いのを必死に耐えていたんだろうな…。
「この様子だと持ってあと2~3日かな…」と感じ、この状態ではトイレする
のも大変だろうからと、寝たままでも出来るように吸水シートを注文。
しかし、小鉄が使う事はありませんでした。
2026/06/03 6:00 小鉄はついに旅立ってしまいました。
覚悟はしていたけどつらすぎますね。旅立つ3時間ほど前、それまでジッと
座り込んで動かなかったのに、突然今まで聞いた事がないほどの大きな声で
「あぉぉ~~~ん」とひと鳴きしたのは、具合の悪さに耐えきれなくなった
のか、それとも「そろそろ行くね」と下僕に伝えたかったのか…。
濡れタオルで口元についたちゅ~るを綺麗に拭き取ってあげて、声をかけて
撫でてあげて、抱っこして頬ずりして、次第に硬直して行く手足を伸ばして
あげて。
最後はご飯を全然食べられなくなって、きっと毎日ものすごくお腹がすいて
いただろうね。つらかったね、こてちゃん。猫はしんどいのを隠す動物だと
良く言われるから、きっと相当つらかったんだろうな。でも呼吸が苦しそう
だったり、痙攣などの神経症状も出る事なくて静かに逝けたぶん、少しは楽
だったのかな。
最後の写真
ダンボール箱にいつも寝ていたお気に入りのオレンジ毛布でベッドを作って
寝かせてやり、いつも枕にしていた蹴りぐるみを入れて、向こうに行っても
お腹が空いたままにならないように、大好きだったまたたび玉とちゅ~る、
シーバを持たせてあげました。あとで食べるんだよ。
頑張ったね、お疲れ様。おやすみ。
お骨になってしまいました
亡くなった時も悲しかったのだけど、火葬が終わり小さな骨壺に収められた
小鉄を見たらもう抑えきれなくなってしまって、年甲斐もなく人目も憚らず
泣き崩れてしまいました。
3寸の骨壺ってほんと小さいんですね…。高さ11cm、直径9cmで手のひらの
サイズくらいしか無いです。こんなに小さくなっちゃって…。
いつもご飯やお水を飲むのに使っていた皿、トイレ、寝床のケージ、どれを
見ても色々な事が思い出されて片付ける気が起こらず。
亡くなってから、「小鉄は幸せなニャン生を送れたんだろうか?」をずっと
考えています。
家族は「本来ならあのまま死んでいたかも知れない所を拾われて、17年半も
生きる事が出来たんだから、幸せだったと思うよ」とは言ってくれるのです
が…。おもちゃをたくさん買い与える事も、高級なフードをあげる事もして
あげられていなかったので、もしかしたら他の人に拾われた方がよりもっと
幸せなニャン生を送れたかもしれない。
小鉄、君のニャン生は、楽しかったかい?
後からああしてやれば良かった、こうしてあげたら良かった、という思いが
次々出てきて、なぜそうしてやれなかったのか、後悔ばかりが浮かびます。
いつもなら小鉄のたてる物音やカリカリを食べる音、トイレをかき回す音、
ゴロゴロ音や、歩く時に左足が立てていたトッ、トッ、という音が聞こえて
いたこの部屋が、急に静かになりました。
静寂におしつぶされそう。
向こうに行ったら、下僕の父がいると思うので探してね。向こうで美味しい
ものをいっぱい食べて、たくさん遊んでいて。いつかは下僕もそちらに行く
ので、そしたらまた家族になろうね。
頼りない下僕と17年半も一緒に過ごしてくれて、たくさんの思い出を残して
くれてありがとう。
大好きだよ、小鉄。

