2025年09月01日

呼び込み君ミニ をCR2032化

今日から9月ですね。まだまだ暑い日が続いておりますがDTMerの皆さまに
おかれましては、アース・ウィンド・アンド全裸DTMが捗っておられる事と
お慶び申し上げます。

この所ずっと暑さのせいで何もやる気が起きず、ブログも放置気味になって
おりますが、ぼちぼち何かやって行かないとサボり癖がついてしまいそう。


YobiMini2032_01.jpg

以前購入した 呼び込み君ミニ で久しぶりにポポろうとしたら、電池が粉を
吹いていました。う~ん、ちゃんと取り出して袋に入れて保管しておいたん
ですけどね~…。購入から3年半も経つし、寿命ですかね。

前から思っていたんですけど、さすがに今時 LR44 ってまず使わないんじゃ
ないですかね。自分は任天堂 ゲーム&ウオッチくらいしか使った記憶ない
です。2画面折り畳みのドンキーコングは画期的だったなぁ。

それはさておき、この手のボタン電池って液漏れしやすいので、CR2032 で
使えるようにしてしまおうと思います。


YobiMini2032_02.jpg

まず電池を入れるこの内側の出っ張り部分を、全部削り落として平らにして
しまいます。

YobiMini2032_03.jpg

ペンチでぶっちぎってリューターでゴリゴリし、ヤスリでバリを取った所。

YobiMini2032_04.jpg

真ん中の仕切り部分も不要なので削り落としましたが、このままでは電池が
交換出来ません。そこで、横から挿し込む形にしようと思います。

YobiMini2032_05.jpg

横っ腹に電池の大きさ(20mmx3.2mm)でスリット状に穴を開けます。

ここからCR2032を抜き差しします。ポポりたくなったらその辺に転がって
いる電池をここに挿し込み、満足したら抜くようにしておけば液漏れ被害に
遭わなくて済むでしょう。


YobiMini2032_06.jpg

こんな感じになりました。この厚みが収まるかどうか…。

YobiMini2032_07.jpg

電池フタのこの出っ張りも不要なので削り落としておきます。全体の厚みが
ギリギリっぽいので、干渉しそうな部分は全て削っておかないと。

YobiMini2032_08.jpg

基板に付いている電池の接点も撤去。えらく久しぶりに、ハンダごてを通電
した気がする。

YobiMini2032_09.jpg

電池ホルダに配線。


YobiMini2032_10.jpg

電池ホルダは位置を合わせて、ホットボンドでネッチョネチョにして固定。
多分それほど力はかからないので、これでも大丈夫でしょう。

ホントはエポキシ接着剤で留めたかったんですけどね~。いつものセ○アで
売っている2液接着剤を切らしていました。また買って来ないとだ。


YobiMini2032_11.jpg

配線を整えつつ腕をハメ込んで、バックキャビを閉じて完成。

YobiMini2032_12.jpg

電池ホルダ(黒)と基板(茶)のすき間はクリアランス 0です。無理やりという
ほどギュウギュウにはなっていませんが、配線が挟まるともう閉じられなく
なってしまいますね。

今思うと電池フタ用のナットも撤去してしまった方が良かったかな。しかし
それだと電池を交換するのにバックキャビを開けなければならない。電池は
入れっぱなしにしたくないんですよね~。
これに限らず、時々しか使わないリモコン等も普段全て電池を抜いた状態で
保管しています。液漏れ嫌だからね。


YobiMini2032_13.jpg

電池はこのように、横からスコッと挿し込みます。ポポったらすぐに電池を
抜けるよう、5mmくらい出っ張っています。

YobiMini2032_14.jpg

電池を入れたままだと、元のブリスターパックに入らなくなりました(笑)。
まぁ元々電池入れたまま保管するつもりもないですし、これで電池抜き忘れ
防止にもなるんで、良いんじゃないでしょうか。

これで心行くまでポポれる。



posted by ゆう at 2025年09月01日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年08月20日

やっぱりUSBって…

ようやく8月下旬に入りましたな。何やら今年は11月まで暑さが続くそうで
さっさと夏は終わって欲しい訳ですが、DTMerの皆さまにおかれましては
残暑全裸DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。

今回は普段使っているUSBアダプタが不調になったので観察と、可能ならば
修理してみようと思っただけの記事です。この暑さのせいで最近は正直色々
細かい作業をしようという気が起こりません。


GAT-0501000U_01.jpg

GAT-0501000U という妙に長~い型番のアダプタです。5年ほど前に購入
した Tomshine というメーカの拡大鏡に付属していた物ですが、拡大鏡の
電源以外にも普通にUSB機器の駆動や充電にも使っていました。

出力は5V 1Aです。最近どうもUSBプラグを差し込んでも通電しなかったり、
プラグを触ると電源が入ったり切れたりするので、もしかしたらUSB端子の
ハンダがクラックしているかも知れませんね。

GAT-0501000U_02.jpg

ここから開けられそうです。

GAT-0501000U_03.jpg

コーキングヘラをグイグイ押し付けて隙間を作ったらスッと入って、フタが
開いてきました。テコしてやれば簡単に開きそう。


GAT-0501000U_04.jpg

開きました。ヒューズ抵抗も入っているし、一次側にインダクタもあって、
作りはそこそこしっかりしていると思います。

GAT-0501000U_05.jpg

基板裏。一次側と二次側は接近していますが、溝が彫られていてこの部分に
絶縁用の塩ビシートが挟まっているので、ギャップは無くても大丈夫そう。

スイッチングは 深圳市工采网络科技有限公司 の DP2525 で行っています。


GAT-0501000U_06.jpg

USB端子のハンダクラックは…ないようですね。という事は単に接触が悪い
だけなのか。USB端子を交換しようと思ったものの、妙に奥行きの短い物が
使われているようで、ちょうど合う物が手持ちにありませんでした。

GAT-0501000U_07.jpg

仕方がないので、以前作ったUSBポートクリーナをスコスコして接点を磨き
対処。1mm厚のアクリル板に楽器用のクロスを貼っただけのもの。これに
エタノールをしみ込ませてスコスコすると、だいぶ接触不良は改善されます。

これだからUSBは…便利なんですが、すぐ接触不良を起こすのが難点ですね。
これは電源供給だけなんでまだ良いんですが、PC相手の場合USBメモリとか
何度も抜き差しすると、内容がふっ飛びそうで怖いですね。

交換パーツがない以上、結局こうやって定期的にクリーニングして騙し騙し
使って行くしかないかな~。


これだけじゃアレなんで、一応回路図も起こしてみました。

GAT-0501000U_Sche2.png


一番下にある1nFのX1コンがちょっと気になりますね。こういうのって普通
二次側のGNDと一次側のGNDの間にあるものじゃないのか…?しかしこれ、
一次側がどう見てもブリッジダイオードの+側に繋がっている。
こんなの初めて見た。

良いのか?これ…。



posted by ゆう at 2025年08月20日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月01日

自作ベンチ電源が直りました

今日から6月ですね~。だいぶ暑くなって来ましたが、DTMerの皆さまに
おかれましては全裸DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。


先日壊してしまった自作ベンチ電源の修理を、今回もやって行きますか~。
前回はIC TL494CN を交換したりMOSFETを調査したものの、残念ながら
直らず。

BenchPSUFail_19.jpg

なので、今回はICとMOSFETの間にあるゲート駆動回路を調べてみますか。
トランジスタ Y1・Y2と、T5と刻印されたダイオードで構成されています。

Y1 と書かれたトランジスタを調べると、どうやら SS8050 というNPNの
トランジスタらしい。最大1.5Aまで流せるようです。
IC TL494CN の動作モードがプッシュプルで、その先にY1・Y2という似た
ような名前のトランジスタ…あ、これピンと来ちゃいましたよ。

Y1がNPN SS8050 なら、Y2はコンプリメンタリのPNP SS8550でしょう。
と当たりを付けつつマーキング Y2 を調べてみると…?

SS8050SS8550.png

合ってました。これでトランジスタの素性は分かりました。それにしても、
このデータシート SS8550側の Complementary to が SS8550 と誤植
してますね。ここは SS8050 でしょ。


C-Eにダイオードが並列に入っていたり、他と繋がっている為このままでは
正確に調べられないので、トランジスタを全てひっぺがして各々LCR-T4で
調べると、Q6 に付いていた Y1 だけ正しくトランジスタと判断されません。
DMMで測るとE-C、C-E どちらの方向にも50Ωくらいを示します。

BenchPSUFail_23.jpg

これ壊れてますね。

普通のTO-92パッケージで S8050 / S8550 が手持ちにあったので、これで
代用しようと思ったんですが、S と SS ではコレクタ電流 (Ic) が倍くらい
違うんですね…(SS8050 / SS8550 =1.5A、S8050 / S8550=700mA)。
これは使えません。仕方ないので新品を注文します。


トランジスタが無くなった事でダイオードも正確に測れるようになったので
D3~D8の6個を調べたところ、壊れたQ6に繋がっている D7 もダメっぽい。

BenchPSUFail_20.JPG

つまりこの2つがお亡くなりになっているせいで、正常に動作しない模様。
ダイオードは6個すべて T5 の刻印がありますね。

1N4448W.png

T5 はファスト・スイッチング・ダイオード 1N4448W らしいです。
追記
1N4448W ですとパッケージはSOD-123のようですが、付いていた
実物のサイズを測ると 1.7x1.3(mm) なので、SOD-323みたいです。
そうなると、1N4448WS かも知れません。規格自体はどちらも同じ
ですけどね。多分↓これ。
DI_1N4448WS.png

ピーク繰り返し逆電圧VRRM:100V
非繰り返しせん頭サージ逆電圧VRSM:75V
逆回復時間trr:4ns

この特性を見ると逆回復時間:trrが高速、かつ逆バイアス耐電圧が高い物で
ないとダメなようですが、データシートで比較する限りでは多分小信号用の
1N4148辺りでも代用できると思います。

適当なジャンク基板を漁ったら、SOD-123パッケージでマーキング A3 の
SMDダイオードを発見。

DiodeA3.png

これどうやら同じ 1N4448W らしい。その下に同じマーキング SOD-123
パッケージでツェナーもあるみたいだけど…ジャンク基板でもスイッチング
回路のトランス周辺に入っていたので、1N4448W と考えて良さそう。

試しにこのA3使ってみるかな。

SMDってこれが面倒なんですよね~。同じマーキング、同じパッケージで
全く違う部品が存在する。しかも見た目でどちらか良く分からない。
もうちょっと分かりやすくならないもんだろうか…。


BenchPSUFail_24.jpg

SMDトランジスタ Y1・Y2が届きました。ャフォクに売っていて良かった~。
1円玉は大きさ比較用、パッケージはSOT-23です。

このトランジスタは汎用品の為あちこちで売っていますが、100個入りや
1個だけ販売が多いんですよね。両極端すぎる。100個もいらんけど1個は
心許ない。たまたま5個で売っている方がいて助かりました。

壊れていたのはY1 1個だけだったけど、一応Y1・Y2それぞれ5個ずつ購入。

BenchPSUFail_25.jpg

基板からひっぺがしたA3と併せて、この3個を交換します。ダイオードで
壊れていたのはD7 1個だけですが、特性を合わせる為にD6も併せて交換。

BenchPSUFail_22.jpg

どれがダメでどれが良いのか分からなくなりそうなので、ざっとメモに書き
残し紛失しないように外したパーツを貼り付け。


BenchPSUFail_21.jpg

作業に邪魔なゲート駆動用のトランスと、ド真ん中にそびえ立つ電解コンは
一時的に取り外しておきます。

この電解コンは何だろ…ブートストラップかな。
ちなみにIC周りの電解コンは全て中華コンから日ケミ、ELNA等に交換済み。

BenchPSUFail_26.jpg

壊れたパーツの交換が済んだので、トランスと電解コンも元に戻しました。
IC TL494CN も新品を買ったけど結局壊れていなかったので、元々付いて
いた物をそのまま再利用。
A3 のダイオードは元のT5より幅が広くなる為、少しパターンのレジストを
削って付けてあります。


さて、通電してみますかね~。ちょっと怖い。またパーツが燃えたり、破裂
したりしたら嫌だな…。



電源、パイルダーオォン!!



BenchPSUFail_27.jpg

とりあえず発煙や破裂はなかったみたいです。電圧が正常に出るようになり
ました。しっかり0Vから最大の50Vまで可変できます。
一度分解してしまった可変抵抗もちゃんと直ったようで、電圧が飛び跳ねる
以前のような症状は出ていません。左に回し切ると0Vになります。

壊れたのがゲート駆動回路のSMD部品だけで良かったです。トランス内部の
ショートや断線は手に負えないし、MOSFETが逝っていたら交換に結構な額
かかっただろうし。
かかった部品代はIC TL494CN 1個とトランジスタ10個で¥1,000程ですが、
ICは壊れていなかったし、ダイオードはジャンク基板からひっぺがした物、
トランジスタは1個しか使わなかったので、修理費用は実質¥20位ですかね。

故障の原因はやはり前回記事に書いた通り、実際の回路とICの制御方式に
齟齬が生じたせいでしょう。


BenchPSUFail_28.jpg

整流用ダイオードとMOSFETに放熱用グリスを塗り、前面パネルも新しく
作り直し、元通りに組み立て。


電動ドリルを繋いでギュンギュン回しても、手で回転を止めてストールさせ定格
10A最大まで流しても、問題なく動作しています。余った部品はまた壊れた
時の為の予備に保管しておきます。


これでようやくベンチ電源が直りました。
これからもまた実験や工作に活躍してくれる事でしょう。

しかし最後の最後まで、焼ける臭いを発した部品の特定は出来なかったなぁ。
まぁトランジスタかダイオードどちらかが焼けたのだろうと思う事にします。


★おまけ
今回の作業から、ハンダをHOZAN製に切り替えました。とっても良い感じ
です。これは買って良かった。

Solders.jpg

手持ちのハンダでテストしてみました。一番上の低品質ハンダは論外として、
それ以外は概ね良好です。

NewSolder.jpg

HOZANのハンダは500g巻で買ったので、goot SE-06010 を使い切った後
そのリールにHOZANハンダを100g分くらい巻きました。

綺麗に巻いたのは最初の2重くらいで、それ以降は面倒くさくなってご覧の
ありさま。

まぁどうせこの先は解くしかないんだから、これでいいよね(笑)。


posted by ゆう at 2025年06月01日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月27日

自作ベンチ電源が直りませーん

先日壊れ(し)た自作ベンチ電源の修理を続けていますが、未だ直りません。
何が悪いのかさっぱり分からない…。とりあえず今日も修理を続けますか~。


BenchPSUFail_13.jpg

まずは電圧調整用のポテンショメータへの配線。何とか復活させましたよ。
普通の可変抵抗は真ん中の足がワイパに繋がっていますが、このタイプだと
写真の右の足がワイパになっています。

これは元々の状態なのですが、各配線の色が実際に流れている信号と合って
いない為、分かりづらいです。このせいで前回盛大に勘違いをしてしまった
訳です。何しろこの多回転に交換したのは5年も前なんで、どう配線したか
なんて覚えている訳もなく。

電圧調整の配線は+5V、GND、ICエラーアンプ入力となっており、+5Vと
GNDを可変抵抗にかけ、その間の電圧をエラーアンプに送り発振周波数や
デューティ比を可変しているようです。ところがこの配線、
+5V:黄色
Amp:黒色
GND:赤色
とまるでセオリーを無視した配色になっています。な~ぜ~…。

VRWrongWire2.png

左が正しい配線なのですが、可変抵抗を交換した時に先入観で赤が+5V、
黄色がAmp、黒がGNDだと勝手に思い込み、右図の誤った配線で繋いだ為
右いっぱいに回すと+5VとGNDがショートする状態に。

通電前にしっかり確認しておけば良かったのに、問題ないと判断して通電。
しかも回しちゃったんですよね~、右いっぱいまで一気に。盛大に。


+5Vはリファレンス電圧としてIC TL494CN 14ピンから出ているのですが、
この14ピンは隣の13ピンとも繋がっています。13ピンは OUTPUT CTRL と
なっており、このピンがHレベルだと通常のプッシュプル動作、Lレベルだと
シングルエンド/パラレルモードでの動作になるようです。

BenchPSUFail_14b.png

つまり14ピンの+5Vを誤ってGNDに繋いだ結果、13ピンもLレベルに落ちて
一時的にMOSFETの動作モードがプッシュプル→シングルエンド/パラレルに
なってしまった模様。
このスイッチング電源は通常プッシュプルで動作する構造になっているので、
動作モードが合わなくなり動作不良に陥った、と考えるのが妥当でしょう。

BenchPSUFail_14.jpg

取り敢えず分かりづらい配線を
+5V:赤色
Amp:黄色
GND:黒色
に修正しました。中華製品ってこういうの多いんですよね~。日本製なら、
まずこんな事はないでしょう。

しかしまぁ当然これだけでは直らない訳ですよ。


BenchPSUFail_15.jpg

TL494CN を触るとだいぶ熱くなっています。測ると55℃にもなっている。
ただ発振してゲート駆動の信号を出しているだけなのに、こんなに熱くなる
もんかなぁ?

BenchPSUFail_16.jpg

+5Vをショートさせたせいで、ICを壊してしまったかも知れない。

BenchPSUFail_17.jpg

なので、急ぎメの付くフリマサイトで新品を購入。このサイトは最近あまり
評判がよろしくないので出来れば利用したくないんですけど…。送料込みで
1個¥450もしたけど、普通に半導体ショップの通販だと送料が高くついて
結局割高なので、結果的に安く買えた…と思いたい。


しかし、結果は変わらずでした。電圧は全然出て来ないし、交換したICも
同じように熱くなってしまうので、ICが原因ではなかったっぽい。


この後もブリッジダイオードやゲート駆動用のトランス等を外し調べてみた
のですが、特に問題が見つかったパーツは無し。
ファンやV/Aメータを駆動する補助電源も正常に出力しています。抵抗等が
焼ける臭いがしたのは間違いないので、SMD部品の値やショートの有無を
調べるも、これも問題なし。

BenchPSUFail_18.jpg

MOSFET STW20NB50 ×2を外しLCR-T4で調べても、しっかりMOSFETと
診断されます。

LCR-T4では正常診断ですが、DMMでD-S間の電圧降下を調べるとひとつは
0.14V、もうひとつは0.06Vと特性に偏りが見られたので、ICの駆動モード
が変わった事でどちらかのMOSFETが逝ってしまった可能性が浮上。

半分壊れかけ的な状態なんだろうか…。

それにしても、明らかに何かが焼ける臭いはしたのに、どれだけ注視しても
そんな痕跡のあるパーツがひとつも無いのが納得いかない。


STW20NB50 とほぼ同規格の IRFP460 どちらもディスコン(製造終了)に
なっているので、500V 20A RDS 0.22Ω の規格に近い現行品のMOSFETを
探し、交換する必要があるかも。


どうしても急いで直さなければならないという理由もないので、部品を探し
ながらぼちぼち直して行こうと思います。このスイッチング電源、単体でも
¥5,000くらいしたので…。



posted by ゆう at 2025年05月27日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月23日

自作ベンチ電源が壊れました

5年ほど前にDrokと言う中華メーカの48V 10Aスイッチング電源を購入し、
それを使ってベンチ電源を作り実験等に使用していたのですが、最近電圧を
調整する可変抵抗にガリが出たようで、ツマミを回すと電圧が跳ね上がって
安定しないので、可変抵抗を交換しました。

そしたら壊れました(?)。


BenchPSUFail_01.jpg

これまで使って来た多回転ポテンショメータ、10kΩ。元々新品で買った物
ですが割と早い段階でガリが出始めたので、一度分解して内部の清掃などを
したものの、非分解の物を分解したせいで微調整が効かなくなってました。
無理やり開けたらツメが折れて閉じられなくなったので、横っ腹をエポキシ
接着剤で留めています。

この可変抵抗、一応BOURNS製なんですけどね…。やけにガリが出るの早い
んで、偽物だったかな。この多回転をやめて、普通の可変抵抗COARSE/
FINEにしようかと。

BenchPSUFail_02.jpg

フロントパネルにツマミが増えるので、電源スイッチはリヤに移設。

BenchPSUFail_03.jpg

適当なアクリル板を使って新しくフロントパネルを作り、それぞれ取り付け。
何か穴がひとつ開いていますが、その理由は以下の通り。

BenchPSUFail_03b.png

上のように可変抵抗が電流調整型、いわゆるレオスタットであれば、2つの
可変抵抗10k/1kを直列に入れる事でCOARSE/FINEと出来たのですが、この
スイッチング電源は下のような電圧調整型になっている為、直列にする事が
出来ませんでした。

しかも、抵抗の両端に電圧をかけ真ん中のピンから希望する電圧を取り出す
方法が普通ですが、この電源なぜか真ん中の足がGNDに繋がってるんです
よね…。この辺も謎仕様。

※GNDに繋がっていると思ったのは、勘違いでした。

なので取り敢えず10kΩ 1個だけにしましたが、やっぱり細かい電圧調整が
とてもやりづらい。


BenchPSUFail_04.jpg

未使用のまま保管しておいた物を出しましたが、やっぱりちょっとガリって
いるみたいです。

あまり好みではありませんが、また不安定な症状が出た時にその場しのぎで
接点復活剤を吹き込めるよう後ろにドリルで穴を開けたら、中の巻き線へと
ドリルを当ててしまい、一瞬で使い物にならなくなりました…。気を付けて
いたつもりだったんだけど。

BenchPSUFail_05.jpg

仕方ないので、今まで付けていた物の巻き線だけ使ってニコイチにしようと
分解したら、元に戻せなくなって終了~。
とりあえず普通の可変抵抗10kで使う事にしますか。


とここまでは良かったのですが、どうやら可変抵抗を入れ替える時に配線を
間違ってしまったらしく、ショートしているような症状(一瞬だけ通電され、
過電流保護回路が働きすぐ電源が落ちる、のループ)が補助電源側に発生。
補助電源は冷却ファンや出力ON/OFF回路、V/Aメータへの電源供給用です。

おかしいな?と思ってあれこれ確認している最中に、急に抵抗などが焼ける
臭いが漂って来たため、素早く電源を落としました。
煙は出なかったようでしたが、これ以降正常な電圧が出なくなり、全体的に
不調に。


BenchPSUFail_06.jpg

う~ん、見た感じ、焼損しているような部品はないんですけどね~。燃える
くらいだから値の低い抵抗だと思うんですが。

BenchPSUFail_07.jpg

右に可変抵抗を接続する白コネクタがあり、左側にパルス幅変調制御回路を
構成する TL494CN がありますが、この辺を重点的に見ても特に目立った
異変はありません。

そもそも TL494CN 周辺は、抵抗を燃やす程の大電流は流れていないハズ。

BenchPSUFail_08..jpg

一瞬この抵抗が燃えているっぽく見えたのですが、10kΩだし電圧調整絡み
だから燃えるはずないよなぁ。
良く見たら塗装が薄くて下の炭素被膜が透けているだけでした。

BenchPSUFail_09.jpg

左は秋月で昔買った抵抗、右がこの電源の抵抗。足がずいぶん細いですね。
0.4mmとかかな。これもコストダウンの為でしょうか。


BenchPSUFail_10.jpg

可変抵抗と TL494CN の接続はこうなっています。

TL494CN の14ピンから+5Vのリファレンス電圧が出ています。可変抵抗の
両端に+5VとGNDが繋がり、リニアな電圧変化がR20/21の経路へと入って
いますが、端子から可変抵抗までの配線の色はGNDが赤色になっている為、
これを+5Vと間違えて繋いだ模様。

このリファレンス電圧は10mA程度しか取れず短絡保護機能も付いている為、
この電圧で可変抵抗が燃えたという可能性はとても低いです。


BenchPSUFail_11.jpg

MOSFETも測った限りでは正常、特に酷い発熱などしていません。
燃えそうな抵抗と言えばMOSFETのゲート周りについている10Ωくらいです
が、どれも抵抗値は正常。

あ、ちなみにSMD抵抗が1個傾いていますが、元からです(笑)。


BenchPSUFail_12.jpg

てな訳で、現状何が壊れてこうなったのかサッパリ分かりません。見た目で
明らかにおかしくなっていてくれたら分かり易かったんですけどね~。

やっぱり可変抵抗の足を繋ぎ間違えたのが原因かなぁ…。となるとメインの
TL494CN が逝っている可能性が高いです。

もっとじっくり調べてみる必要がありそう。
とりあえず今回はここまで。



posted by ゆう at 2025年05月23日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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