2026年08月08日

除湿器の謎基板

今回は、不要になった除湿機を貰って来部品取りのため分解していたところ、
出て来た基板が気になったので、それを観察してみただけの記事です。

除湿機はナショナル製の CD-AB63Y というモデルです。99年製なので27年
前の機種。一応動くらしいのですが、かと言って特に使い道もないので…。
コンプレッサ式なので、小型の圧縮機が目当てです。


DehuDefroster_01.jpg

謎の基板はこれ。インバータ等のマイコン制御タイプではないので、複雑な
回路は載っていません。

右端のコネクタにAC100Vを入力、左端のコネクタにサーミスタが繋がるよう
です。リレーはNC・NOとも出力が付いているので、温度によって2系統を
切り替える回路ですかね。

DehuDefroster_02.jpg

本体の裏に電気配線図が載っていました。図の中でこの基板はディアイサー
(Deicer:デアイサ)、つまり霜取りの制御回路らしい。温度によってファン
モータか二方弁のどちらかを動かします。

DehuDefroster_03.png

コンプレッサ式除湿機の模式図を簡単に描いてみました。構造自体は普通の
ヒートポンプエアコンと同じです。左の蒸発器は-20℃の低温になるため、
空気中の水分が凍結して霜がつきます。

その配管温度をサーミスタで監視して、ある温度になったらリレーでファン
モータから二方弁へ通電を切り替えます。すると圧縮機を出た高温の気体が
凝縮器や膨張弁をバイパスし、直接蒸発器を通るようになるので、蒸発器の
温度が上がって霜を融かす、という仕組みですね。

DehuDefroster_05.jpg

このサーミスタで、蒸発器の配管温度を測っています。

31℃の時およそ3.7kΩ。冷える方向で温度を測っているので、冷凍庫に放り
込んで1時間ほど放置し、-18℃で抵抗値を測ると42kΩくらいでした。
まぁ低めに見積もって50kΩくらいが動作の境界ですかね~。


DehuDefroster_06.jpg

とりあえずこのままではリレーが動いているか否か分からんので、リレーの
コイルと並列に入っているフライバックダイオードにLEDを付けました。

サーミスタの端子に50kΩの可変抵抗を繋いでグリグリ回してみたのですが、
動作する気配はありませんね。もしかしたらそれほど反応は良くないのかも
知れない。一定以下の抵抗値になってから一定時間が経過したら…とか。
余り温度に対して敏感に動くとしょっちゅう霜取りモードに移行してしまい、
肝心の除湿が出来ないですからね。


DehuDefroster_07.jpg

サーミスタの端子に47kΩの抵抗を直結して10分ほど放置するも、特に何も
起こらず。

※2026/08/09 追記
改めて47kΩを繋いだ状態で時間をかけて検証した所、通電を開始してから
約1時間が経過した所でリレーがONする事を確認しました。やはり既定の
温度になってからリレーが動くまでには遅延があるようです。

基板上のICは松下の AN6710 ですが、データシートが見つからないのでどう
いったICなのかもはっきり分からず。


DehuDefroster_08.jpg

次に着目したのはこの TEST と書かれた端子。製品の状態ではこの端子には
何も接続されていません。通電した状態で電圧を測ると0.75V出ています。
片方はGNDなので、ショートさせると何か起こるかも。

DehuDefroster_04.jpg

TEST 端子にタクトスイッチを付けてみましたが、この状態で押しても何も
起こりません。長押ししてみても無反応だったのですが…。

DehuDefroster_09.jpg

高速で連打したらいきなりリレーがカチッと音を立て、LEDが点灯しました。

色々押し方を変えて試した所、どうやら素早くカチカチッとダブルクリックする
ごとにリレーがON/OFFするみたいです。サーミスタでは動作確認が出来な
かったので、もしかしたらICがダメかも?と思っていましたが、正常みたい
ですね。

う~ん。温度でのON/OFFが確認出来なければ使い道はないんですけどね…。
まぁそれ以前に-20℃という低温でしか動作しないのなら、使い道も限られ
ますけど。


もっと研究してみる必要がありますね。せめて AN6710 の素性が分かれば
色々と応用できそうなんですが…。ナショナル(現Panasonic)の半導体部門は
2020年に台湾の Nuvoton に買収されているので、このICのデータシートが
あれば送って欲しいとメールしましたが、なしのつぶて。

NashiNoTsubute.jpg

OH ナシノツブテデスカァ?


それにしても目下の問題は、圧縮機が目当てで貰ったのに入っている冷媒が
R22 フロンガスなので、これをどうしようかという所。
まさか大気開放する訳にもいかず、地元の回収業者は個人からの依頼を取り
扱っていないようで。ガスを抜かなければ圧縮機単体で使えないし…。

こりゃ困った。



posted by ゆう at 2026年08月08日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年08月02日

黒ずんだLCDを修理する

毎日暑いすな…。DTMerの皆さまにおかれましてはあれをあれしている事と
お慶び申し上げます(暑くて投げやり)。今回で666記事目。


別室に設置しているエアコン、リモコンの液晶画面が今年に入って黒ずんで、
表示が見えなくなってしまいました。長年の使用で偏光シートが劣化したの
でしょう。
以前は本体が突然のヒューズ切れ、今回はリモコンですか…。

RemoconPolarizingSheet_01.jpg

現状こんな感じです。ゲームボーイとか良くこうなっているのを見かけます
ね。LCDは偏光シートが裏と表に貼られているけど、どっちだろう…。

RemoconPolarizingSheet_02.jpg

開けてみましたが、まだ良く分かりません。LCDを外してみます。

RemoconPolarizingSheet_03.jpg

裏返すと反射シートが変質しているので、裏の偏光シートが劣化した模様。
これアルミシートじゃなく樹脂シートに着色してあるだけなのか。


RemoconPolarizingSheet_04.jpg

まず反射シートを剥がしました。劣化した部分だけ色が抜けてますね。この
時点でビネガーシンドローム特有の、あの酸っぱい臭いが漂っています。

くっさ。

RemoconPolarizingSheet_05.jpg

裏面の偏光シートも剥がしました。

剥がすとLCDに粘着が残るので、エタノールをぶっかけてせっせと拭き上げ
綺麗にします。


RemoconPolarizingSheet_06.jpg

手持ちの材料から偏光シートと反射シートを切り出しました。偏光シートは
切り出す前にLCDと重ねて回転させ、綺麗に見える角度を出しておきます。
角度が合っていないと真っ黒になったり、虹色に反射して見づらいです。

RemoconPolarizingSheet_07.jpg

LCDに偏光シート、反射シートを重ねて元のケースにセット。

各シートは貼り付いていないので、戻した時に浮いてしまわないよう基板に
5mmのスポンジシートを貼り付け。これでLCD裏から押し付けます。


RemoconPolarizingSheet_08.jpg

元通りに組み立てて完成。表側は劣化していなかったので、裏側を交換した
だけで綺麗に表示されるようになりました。バッチリです。

これでこの先も不自由なく使えますね。作業完了。



posted by ゆう at 2026年08月02日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年07月19日

壊れ(し)てしまったACアダプタを修理

夏さんがいよいよ本気を出して来ましたが、DTMerの皆さまにおかれまして
は真夏の全裸DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。

普段使っている電圧可変型のACアダプタが少し前からおかしくなったので、
今回はそれを修理しようと思います。まぁ修理というよりは、ちょっとした
間違いだった訳ですが。


ACADRepair2_01.jpg

壊れたのはこのアダプタ、東京パーツ工業の SWP-12-P です。電圧を可変
するスイッチをロータリスイッチに交換して使っていたのですが、開け閉め
していたら配線が千切れてしまったので元のスライドスイッチに戻した所、
一番使う5Vだけ正常に出力されなくなりました。

5Vの位置にセットすると12VのLEDが点灯し、出力も12Vです。

このアダプタはツェナーDを使って電圧を可変しているのは分かっていた為、
各ツェナーDに何V品が使われているか調べる為に外し、元に戻したらこう
なりました。

ACADRepair2_02.jpg

ハンダ付けミスやブリッジショート等チェックするも問題なし。スイッチの
接触不良もありません。正常なのに5Vだけがおかしい。

それぞれのダイオードを確認すると5Vだけは2本直列、他はツェナーが1本
ずつ付いていますね。

ACADRepair2_03.jpg

5Vのダイオードを外しました。印字が滲んでいて良く分からないのですが、
よーく見てみるとどうも5Vは汎用の小信号ダイオード 1N4148 が2本直列に
なっているようです。

それぞれをショートモードで壊れていないかチェックしましたが、どちらも
正常です。う~ん、何が悪いんだろ…。

ACADRepair2_04.jpg

以前のロータリスイッチに戻してみましたが、やっぱり5Vだけ正常に出力
されませんね。


ここでふと「ツェナーって普通は逆バイアスで使うよな」と思い立ちました。
基板のシルク印刷は下のスイッチ側が A 、LED側が K になっています。

なので、5Vの2本のダイオードもそれに従って、下側を A にしていました。

あれ?これもしかして逆なんじゃね…?


そう思い、以前のスイッチ交換記事で写真を見返してみると…。

ACADRepair2_05.jpg

やはり下のスイッチ側が K になっている…!シルク印刷に合わせて逆方向に
付けていた為に電流が流れず、12Vが選択される状態になっていました。

あゝ凡ミス。

写真が残っていて良かった~…。これがなかったらずっと分からないままで
諦めていた事でありましょう。


ACADRepair2_06.jpg

ダイオードの向きを正した所、5Vレンジが正常に出るようになりました~。
実際に出力されている電圧も5Vです。

ACADRepair2_07.jpg

ケースに戻して再度動作確認。うん、問題ないようですね。

ロジックICの回路などではいつもこのアダプタで5Vを得ていたので、正常に
動作せず困っていました。

これからはまたこのアダプタをロジック回路の電源に使えそうです。


部品を外す時は安易に外したりせず、外す前の状態をしっかり写真に残して
おくべきですね。次からは気を付けよう。



posted by ゆう at 2026年07月19日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月25日

ルータのチップにヒートシンク貼付

5月もそろそろ終わりますね。DTMerの皆さまにおかれましては梅雨の全裸
DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。

このところ趣味に割ける時間が少なく、普段やっていた事が全然手に付かず
放置気味ですが、少しずつ元のペースに戻して行きたいですね。
ちなみに5/22でこのブログも開設から10年となりました。当初はこんなに
長く続けるとは思っておりませんでしたが、気付けば10年。ご来訪下さる
方々には大変感謝しております。
相変わらず内容は薄いですが、ボチボチやって行こうと思います。


今回は、今まで使っていたルータの温度が気になったので、その辺りを少し
イジってみただけの記事です。

RouterCooling_01.jpg

ELECOM WRC-1167FEBK-S 内部です。繋がらなくなった時も一度開けて
います


通電状態で暫く放置してから3つのチップの温度を測ると、右下のチップが
特に発熱している模様。

RouterCooling_02.jpg

Realtek RTL8192ER (802.11bgn PCIe Network Interface Controller)
です。

RouterCooling_03.jpg

何も接続しないアイドル状態で15分放置して50℃くらいなので、通信状態
ならもっと温度は上がるはずです。

RouterCooling_04.jpg

強力両面テープでヒートシンク付けてみました。更にしばらく放置してから
手をかざすと、モワ~ッと熱を感じます。これで多少は熱対策になるかな。
必要なら筐体に穴を開けてファンも付けようと思います。ファンを付けると
ホコリ対策が必要になるので、それが面倒ですけどね…。

まぁこのルータ現在は予備機として保管しているので、いざ使う事になった
時の為の対策です。新しいルータは触感でそれほど発熱していませんね。


ではちょっと基板を観察してみますか。

RouterCooling_05.jpg

ACアダプタ接続DCジャックの後ろに 5VIN と印字されているので、この
ルータ元々は5V用だったっぽい。最初の写真でもDC-DCコンバータ部分に
○を付けていますが、12Vを3.3Vと1.1V(SDRAM用?)に変換していて直で
使っている回路はないので、5Vでも動かせますね。

RouterCooling_06.jpg

状態表示のLEDはWi-Fi 2.4GHzと5GHzの輝度が落ちています。

RouterCooling_07.jpg

背面のWAN/LANポートも、常時ケーブルを繋いでいたWAN と LAN4 だけ
やはり輝度が落ちています。

こんなただの状態表示に白色LEDを使う意味が分からない。無理にお洒落な
感じ出さなくていいのに…。BUFFALO ルータは昔ながらの黄緑色LEDなの
で、輝度が落ちる心配はないですね。

常時点灯する表示灯に白色LED使うのやめろぉぉ。



posted by ゆう at 2026年05月25日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月06日

ヘッドホンアンプのOp-Amp交換

今回は、先日電解コンを交換したPC用ヘッドホンアンプの、オペアンプを
交換してみるだけの記事です。


HPAmpOpAmp_01.jpg

今まで付いていたオペアンプ、M5218Lだと思っていたけどM5216Lでした。
まぁ特に可もなく不可もなくといった音質でしたが、下のDIPオペアンプに
交換しようと思います。

HPAmpOpAmp_02.jpg

TI の NE5532P です。世間一般では様々なオペアンプが流通していますが、
手持ちの中では多分これが最もオーディオ用としては高性能っぽい。
ずっと部品箱に入っていましたが、他の用途もないのでこいつを使います。

HPAmpOpAmp_03.jpg

SIP→DIP変換基板を作って5532Pを載せ…。

HPAmpOpAmp_04.jpg

それをヘッドホンアンプのソケッツにパイルダーオン。

ついでに電源にノイズフィルタを入れ、端子類の固定をやり直し、ケースの
内側に貼っていたシールド用のアルミホイルを新しく貼り直し。

HPAFilter.png

フィルタの回路図はこうなっています。コンデンサの定数とか割と適当だし、
コモンモード・チョークコイルも手元にあった良く分からないコアに10回程
巻いただけなので、どんな効果があるかは分かりません(笑)。

M5216L→NE5532P、聴いた感じは…うん、全く分からん。


HPAmpOpAmp_05.jpg

ついでなんで手持ちのオペアンプで取っ換えひっ換えしてみる事に。

M5216L : Dual Large-Current Op-Amp (最初に載せていたもの)
M5218L : Dual Low-Noise Op-Amp
M5219L : Dual Low-Noise Op-Amp
M5220L : Dual Low-Noise Op-Amp
M5223L : Dual Single Power Supply Op-Amp
M5238L : Dual Low-Noise J-FET Input Op-Amp
NJM2043LD : Low-Noise Dual Pre-Amplifier
NJM4558DV(艶あり) : Dual Op-Amp
NJM4558DV(艶なし) : Dual Op-Amp
NJM4558LD : Dual Op-Amp
NJM4580LD : Dual Op-Amp For Audio
NE5532P : Dual Low-Noise Op-Amp (今回載せたもの)

まぁ正直申しまして自分の腐った耳では、違いは全く、微塵も、毛先ほども
分かりません
😇
もっと高級なプロ向けモニタ用ヘッドホンやイヤホンなら差が出るのかな。

という訳で、「何となく良さそう」という感覚だけですがNE5532Pを載せて
使う事にします。



posted by ゆう at 2026年05月06日| Comment(0) | 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
最近の記事