出て来た基板が気になったので、それを観察してみただけの記事です。
除湿機はナショナル製の CD-AB63Y というモデルです。99年製なので27年
前の機種。一応動くらしいのですが、かと言って特に使い道もないので…。
コンプレッサ式なので、小型の圧縮機が目当てです。
謎の基板はこれ。インバータ等のマイコン制御タイプではないので、複雑な
回路は載っていません。
右端のコネクタにAC100Vを入力、左端のコネクタにサーミスタが繋がるよう
です。リレーはNC・NOとも出力が付いているので、温度によって2系統を
切り替える回路ですかね。
本体の裏に電気配線図が載っていました。図の中でこの基板はディアイサー
(Deicer:デアイサ)、つまり霜取りの制御回路らしい。温度によってファン
モータか二方弁のどちらかを動かします。
コンプレッサ式除湿機の模式図を簡単に描いてみました。構造自体は普通の
ヒートポンプエアコンと同じです。左の蒸発器は-20℃の低温になるため、
空気中の水分が凍結して霜がつきます。
その配管温度をサーミスタで監視して、ある温度になったらリレーでファン
モータから二方弁へ通電を切り替えます。すると圧縮機を出た高温の気体が
凝縮器や膨張弁をバイパスし、直接蒸発器を通るようになるので、蒸発器の
温度が上がって霜を融かす、という仕組みですね。
このサーミスタで、蒸発器の配管温度を測っています。
31℃の時およそ3.7kΩ。冷える方向で温度を測っているので、冷凍庫に放り
込んで1時間ほど放置し、-18℃で抵抗値を測ると42kΩくらいでした。
まぁ低めに見積もって50kΩくらいが動作の境界ですかね~。
とりあえずこのままではリレーが動いているか否か分からんので、リレーの
コイルと並列に入っているフライバックダイオードにLEDを付けました。
サーミスタの端子に50kΩの可変抵抗を繋いでグリグリ回してみたのですが、
動作する気配はありませんね。もしかしたらそれほど反応は良くないのかも
知れない。一定以下の抵抗値になってから一定時間が経過したら…とか。
余り温度に対して敏感に動くとしょっちゅう霜取りモードに移行してしまい、
肝心の除湿が出来ないですからね。
サーミスタの端子に47kΩの抵抗を直結して10分ほど放置するも、特に何も
起こらず。
※2026/08/09 追記
改めて47kΩを繋いだ状態で時間をかけて検証した所、通電を開始してから
約1時間が経過した所でリレーがONする事を確認しました。やはり既定の
温度になってからリレーが動くまでには遅延があるようです。
基板上のICは松下の AN6710 ですが、データシートが見つからないのでどう
いったICなのかもはっきり分からず。
次に着目したのはこの TEST と書かれた端子。製品の状態ではこの端子には
何も接続されていません。通電した状態で電圧を測ると0.75V出ています。
片方はGNDなので、ショートさせると何か起こるかも。
TEST 端子にタクトスイッチを付けてみましたが、この状態で押しても何も
起こりません。長押ししてみても無反応だったのですが…。
高速で連打したらいきなりリレーがカチッと音を立て、LEDが点灯しました。
色々押し方を変えて試した所、どうやら素早くカチカチッとダブルクリックする
ごとにリレーがON/OFFするみたいです。サーミスタでは動作確認が出来な
かったので、もしかしたらICがダメかも?と思っていましたが、正常みたい
ですね。
う~ん。温度でのON/OFFが確認出来なければ使い道はないんですけどね…。
まぁそれ以前に-20℃という低温でしか動作しないのなら、使い道も限られ
ますけど。
もっと研究してみる必要がありますね。せめて AN6710 の素性が分かれば
色々と応用できそうなんですが…。ナショナル(現Panasonic)の半導体部門は
2020年に台湾の Nuvoton に買収されているので、このICのデータシートが
あれば送って欲しいとメールしましたが、なしのつぶて。
OH ナシノツブテデスカァ?
それにしても目下の問題は、圧縮機が目当てで貰ったのに入っている冷媒が
R22 フロンガスなので、これをどうしようかという所。
まさか大気開放する訳にもいかず、地元の回収業者は個人からの依頼を取り
扱っていないようで。ガスを抜かなければ圧縮機単体で使えないし…。
こりゃ困った。

