2025年10月29日

ナイトライダー ナイト2000のスキャナ作ってみた #4

以前から何とかスキャナを形にしようとトラブル解決に明け暮れていますが、
これ以上はどうにもならなそうなので、妥協案で完成としました。


KittScanner4_01.png

という訳で回路図です。

以前は7番目のLEDへの信号を横取りし、それをトリガに双安定MV回路を
切り替えていたのですが、やはり動作が不安定になる事が多かったです。
具体的には急に両方の4017が同時にカウントしてしまったり、なぜか右側
3番目のLEDが不意に点灯したり。

もっと知識と技術があれば解決できるんでしょうが、自分の腕ではどうにも
なりそうにないので諦めました。


結局、出力の0は未使用、1~7でLEDを点灯、8をトリガ用とする事で強引に
解決。なので、7が消えてから折り返し側の1が点灯する間にパルス1個分の
ウェイトが入る形にはなりますが、電解コンの残光があるのでそこまで気に
なる事もないかな…。


KittScanner4_02.JPG

これで完成形とします。ゆっくり往復させると1パルス分抜けるのが目立ち
ますが、普通の速度(実際のドラマ等で見られる速度)なら問題ないかと。




動画も撮っておきました(26秒 音声なし)。双安定MV回路のLEDはショート
させて、点灯しないようにしてあります。元々は動作確認用に入れてあった
だけなので。

やはりゆっくりだと折り返し時に一瞬モタつく感がありますが、これ以上は
自分にはどうしようもねーです。16秒辺りの速度であれば、不自然さは余り
感じないので、これでヨシ!


そのうち先日買ったラズピコでも試してみたいですね。なかなかプログラム
言語が難しそうで難儀しておりますが…。



posted by ゆう at 2025年10月29日| Comment(0) | 電子工作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月24日

ナイトライダー ナイト2000のスキャナ作ってみた #3

10月下旬になって金木犀も香り、だいぶ秋らしい気候になりましたね~。
DTMerの皆さまにおかれましては、秋の全裸DTMが捗っておられることと
お慶び申し上げます。


さて、以前から製作しているナイト2000のスキャナ回路ですが、どうにも
解決できない問題にブチ当たっております。

双安定マルチバイブレータ回路へのパルスを取っている7個目のLEDだけが
どうやっても光りません。どうしたもんか…。


KittScanner3_01.jpg

これまで各LEDの K(カソード) は1本の抵抗でまとめていましたが、正常に
動作していたブレッドボードの状態に近付ける為、240Ωを個別に取り付け。

まぁこんな事では変わる訳がないのは分かっています。問題は双安定MVの
回路に電流を食われてLEDが光らない点なので、その辺をちょっとイジって
みましょうか。


KittScanner3_02.jpg

取り敢えず仮で、4017と双安定MVの間に2MΩを入れてみました。ここまで
してようやっと7個目のLEDが点灯するように。
しかし往復速度を速くするとパルスを拾えなくなるようで、どちらか片方の
4017にリセットがかかりっぱなしで一方向だけの点灯に。

KittScanner3_03.jpg

片方を470kΩにすると、速くしてもパルスは拾えるけどやっぱり7個目だけ
点灯が暗い。


そこで大幅改変してみました。そもそも4017自体出力電流がそれほど大きく
ないので、各パルスをトランジスタで受けて増幅する事に。

KittScanner3_04.jpg

こうなりました。

KittScanner3_05.png

一応回路図も。

トランジスタの E を負荷に繋ぐ使い方、ほんとは余り好きではないんです
けどね…。LEDを基板の端に配置してしまった関係で、こうするしか。

しかし、予想はしていたけど案の定7個目だけは光らず。


ダメデス!!😭


CD4017BEDatasheet.png

そもそも CD4017BE のデータシートがシンクとソースで書かれていて難解
なんですよね。でもざっと見た感じ、電源電圧が5Vだと1mAしか取れない
らしい。12Vで使えば5mAほど取れるようなので、電源電圧を上げて対処
するしかないかな。

そうなるとLEDの電流制限抵抗も全部交換しないと…。

まだまだ先は長そうです。


■おまけ

RasPico.jpg

何となく思い付きで ラズピコ を買ってしまった。お値段¥1,150ほど。動作
確認も兼ねてLチカを試した限りでは、正常動作しました。

特に何に使うという用途もないのですが、このスキャナがしっかり動作する
ようになったら、プログラムで同じような物が作れないか試してみようかと。

まぁ Python とか全く分からないんですけどね~。プログラミングの経験は
BASIC しかないので。ぼちぼち勉強しながら試してみる予定~。



posted by ゆう at 2025年10月24日| Comment(0) | 電子工作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月20日

ナイトライダー ナイト2000のスキャナ作ってみた #2

先日製作したナイト2000のスキャナ回路、ブレッドボード上での実験では
希望通りの動作をしたので、ユニバーサル基板に回路を移しました。

そしたらおかしくなりました🤣


KittScannerPCB_02.jpg

基板はこんな感じに。普段ケチッて部品をギチギチに詰めギリギリサイズで
作っていますが、今回は丸々1枚使って製作。後々バッファ的なものを追加
するかも知れないので、その辺りで少しスペースを空けてあります。

で、完成したものを通電してみたら…。



なぜか往路・復路とも7個目のLEDが点灯しません。

KittScannerPCB_01.png

回路図では赤線の経路になり、ICの6ピンから出たパルスがLEDへと流れて、
同時にそのパルスが双安定マルチバイブレータ(以下、双安定MV)回路の
トランジスタの B へ行っています。

このパルスと双安定MVによって、それぞれの4017は自分自身の15ピン
Reset を H に保つ事でリセットをかけカウントを停止、もう片方の4017の
15ピンを L にする事でもう一方がカウントを開始、で動いています。

KittScannerPCB_03.jpg

パルスと双安定MV回路間は10kΩの抵抗を入れている為、LEDが点灯しなく
なるほどの電流は流れていないハズなんですが。何かミスしている?ともう
何度も回路をチェックしているのですが、試作段階と全く同じ回路(厳密には
LEDカソードの抵抗を1本にまとめ、240→100Ωへと変更しています)なのに、
どうやってもこの現象が解決出来ません。


オシロで4017の各出力を当たると、6ピン以外は2.2Vくらい出ているのに、
6ピンだけほとんど電圧が出ていません。双安定MVを切り離すと、6ピンも
2.2Vくらい出るし7個目のLEDも点灯するので、双安定MV回路が原因なのは
分かるのですが。

10kΩを47kΩ→100kΩ→1MΩと変えてみても変わらず。ぶっちゃけなぜ点灯
しないのか、全く分かりません。

WakegaWakaranaiyo2.jpg

もうワケガワカラナイヨ🐎

ちなみに競馬やった事ないです。


KittScannerPCB_04.jpg

基板裏はこうなっています。

普通のビニル線も余り引き回したくないのですが、今回これの製作におよそ
4時間くらいかかってしまいまして…。最後の方はもう集中力が切れて、雑に
なってます(笑)。

本来ユニバーサル基板での製作にはスズメッキ線を使いますが、これ以外と
高いんですよね~。なので不要なLANケーブルをほぐした銅の単線を使い、
毎回ハンダメッキして使っているので、ハンダも時間も無駄に費やしてます。

どこかに安価なスズメッキ線ないかな…。


まぁそれはともかく何とか完成させたいので、頑張ってみますか…。



posted by ゆう at 2025年10月20日| Comment(0) | 電子工作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月15日

ナイトライダー ナイト2000のスキャナ作ってみた #1

10月も半ばだと言うのに地味に湿度が高く蒸し暑い日が続いておりますが、
DTMerの皆さまにおかれましては秋の残暑全裸DTMが捗っておられる事と
お慶び申し上げます。

今回は、以前から作りたいな~と思っていた物を作ってみました。これ↓。

s-Knight2000Scanner_00.jpg
写真出典:KNIGHT RIDER - KITT´s Scanner (HD) (YouTube)

そう、ナイトライダー ナイト2000の鼻先に付いているスキャナです。この
赤いランプが往復するシーンはナイトライダーの中でも特に印象深い訳です
が、これをどうしても作りたかったのです。
ちなみに以前「ナイト2000のアレの音の作り方」で音だけ作りました(笑)。


※普段は製作過程を細かく紹介していますが、今回はあまりに作業に熱中し
過ぎてしまい、写真を撮るのを忘れておりました。難題が多かったので…。
なので写真が少ないです、スンマソ😇


この回路では、ICを3つ使います。点滅周期を決めるパルス作りの NE555P、
点滅の往路・復路それぞれにディケイド・カウンタIC CD4017BE。それと、
NPNのトランジスタを4つほど。

Knight2000Scanner_01.jpg
CD4017BE : Decade Counter with 10 Decoded Outputs

回路はさほど難しくはないのですが、往路と復路で2つの4017を切り替える
部分でだいぶ躓きました。


Knight2000Scanner_02c.png

回路図です。トランジスタは適当なNPNの2SC、ダイオードも1N4148等の
小信号用で可。NE555Pにぶら下がっている電解コン0.22uFの容量を大きく
すると、更にゆっくり往復させられます。

Knight2000Scanner_02d.png

ゴチャッとしているLEDの配線を消すと、さほど複雑ではありません。作る
のであれば、発振回路、双安定マルチバイブレータを個別に汲み上げた後、
4017とLED周りを作れば良いでしょう。LEDの配線も4017(1)のQ1~Q7を各
LEDの1~7へ、4017(2)のQ1~Q7を各LEDの8~2へ繋ぐだけです。


動作としては…。

1:NE555Pがそこはかとなく良い感じのパルスをプリプリッと出す
2:そのパルスを4017 (1/2)の14ピン(CLOCK)に突っ込む
3:4017(1)が1~7個目までのLEDを点灯させる
4:7個目のパルスをトリガとして、トランジスタ4個で組んだ双安定マルチ
 バイブレータ回路をスイッチ
5:4017(1) 15ピン(RESET) を H にする事で4017(1)はカウント停止、
 4017(2) の同ピンを L にする事で、4017(2)の方がカウント開始
6:4017(2)が8~2個目までのLEDを点灯させる
7:4017(2) 2個目のパルスをトリガとして双安(略)が反転し、4017(2)の
 15ピン(RESET) を H にする事で4017(2)はカウント停止、4017(1)の
 同ピンを L にする事で、4017(1)の方がカウント開始
8:3に戻る

TimingChart.png

この動作を延々繰り返します。電源投入時、双安(略)は必ずどちらかのTr.が
ONになるので、両方の4017が同時にカウントしてしまう事はないですね。


…と説明するのは簡単ですが、

・4017(1)が1~7をカウントする間、4017(2)はカウントを停止する。
・4017(2)が1~7をカウントする間、4017(1)はカウントを停止する。
・カウントを停止させるには15ピン(RESET) を H に保つ必要がある。

この部分でとても苦労しました。上手く行かないと…。

こうなっちゃいます🤣

「違う、そうじゃない。」

この点滅の仕方はK.I.T.T.の敵 K.A.R.R.の方。


最初は前回記事にあるように SN74HC74N や TC4044BP を単体で試した
ところ、希望する動作になったのでこれらを使ってみたのですが、どうも
回路に組むと出力 Q がH を保持してくれないんですよね。
4017のパルスを拾うと H になるものの、パルスが L になると出力 Q も
L になってしまう。4017の L 出力ってGNDに落ちるのかな。

で次にフォトカプラを使って自己保持回路を組んでみたものの、この場合は
H を保持出来ても L に落とすトリガを拾えなくなる(L に落とすトリガを出す
側の4017はReset が H なので停止している)。


色々と方法を考えた結果、辿り着いたのが双安定マルチバイブレータ回路。
7個目のLED点灯をトリガとして4017の(1)と(2)へ交互にReset信号を出す
事でようやく希望する往復運動となりました。

まぁその間なぜか復路の7番目が点灯しなくなって、あれこれ調べるも原因が
分からず4017(2)を他の物に交換してようやく直ったりとひと悶着あったりも
しましたが…。


で、この状態では4017の出力は単なる方形波なので、あの特徴的な残光が
再現出来ない訳です。「これは電解コンをぶら下げたトランジスタでLEDを
1つずつバッファリングしないとダメかな…」と思ったものの、面倒臭いので
各LEDに100uFの電解コンをぶら下げたら、そこそこ良い感じになりました。

電解コンの容量を220uFなどにすれば更に尾を引く残光が作れますが、速く
動作させた時に残光がぐっちゃぐちゃになって往復しているように見えなく
なります。また、余り容量が大きいと突入電流で4017が壊れるかも。


…と写真が少ないぶん文章で必死に埋めておりますが、ともかくそれっぽい
物が出来ましたよって事で。

こんなのアップダウンカウンタICかPICで作れば簡単なんでしょうけどね~。
さすがに電源を入れた時一度全点灯してから往復に移行する部分は妥協。


という訳で、動画(26秒・音声なし)にしてみました。もうちょっとゆっくり
往復できるようにしても良かったかな。



部屋を暗くして点灯させると、それっぽい感じが良く出ていると思います。
ネットを探すとこの手の工作は色々出て来るんですが、4017 1個だけ使った
6LEDの物が多いんですよね。あれは許せない。やはり8LEDでナイト。


Knight2000Scanner_04.jpg

現状ではまだブレッドボード上での製作なので、これはいずれユニバーサル
基板にちゃんと回路として作る予定です。
昔からずっと作りたいと思っていたのでね…観賞用として形に残したいです。
パッと見すごく複雑そうに見えますが配線のほとんどはLEDで、ロジックの
部分はそれぞれ数本しか繋がっていないので、製作はそれほど大変ではない
と思います。

橙LEDが3つありますが、これは単に発振や双安(略)の切り替えが正常に動作
しているかをチェックする為のもので、無くても動作します。


─重要─
このスキャナも車に取り付けて公道を走行すると不正改造や道路交通法違反、
道路運送車両法違反に問われる可能性があります。

車両等には取り付けないで下さい。




posted by ゆう at 2025年10月15日| Comment(0) | 電子工作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月12日

ラッチ回路のお勉強

今、とある回路を作ろうと画策しているのですが、その回路の動作に必要な
ラッチ回路についてちょっとお勉強してみただけの記事です。


Latch_01.jpg

必要なICも揃ったし、よーしこれでイケるぜ~と思った矢先、ラッチ回路が
期待した動作をしない事が判明。

SetResetLatch.png

このような動作をして欲しいんですよね。

んで、最初はラッチを名乗っている TC4044BP を使って、このような回路を
作ってみました。

LatchSche_01.png

※5ピン ENABLE の配線を書き忘れていますが、実際の回路ではVccに接続
 して H にしています。

Latch_02.jpg

作ってみました。しかしこの場合 Reset を H にすると Q も確かに H になる
のですが、スイッチを離して Reset が L になると Q も L に戻るんですよね。
Reset が L になっても Q は H を維持して欲しいんですけど…。何か使い方を
間違っているんだろうか。データシートの真理値表にも「保持」と記載が
ないので、Reset が H の間しか、Q は H にならないらしい。

SN74HC74N ( Dual D-Type Positive-Edge-Triggered Flip-Flops With
Clear and Preset)でも同様でした。

あ、ちなみに写真では2回路とも Q が H になってますが、誤動作してるだけ
です。下に鉄板を敷いてGNDに落としてもダメ。
Set / Reset が浮いていると上手く動かない模様。10kΩの抵抗でプルダウン
したら正常動作しました。まぁそれでも期待する動作にはならないんですが。


そこで、Wikipediaの ラッチ回路 のページに載っている「インバータによる
RSラッチ」に切り替えてみました。

LatchSche_02.png

使用するインバータICは TC40H004P です。またしても '87年製の骨董品🤣
6個のインバータが入ったものです。

Latch_03.jpg

この回路にした所、期待通りの動作になりました。

・Set / Reset が共に L なら Q も L
・Set が H になると Q も H になる
・Set が L に戻っても Q は H を維持
・Reset が H になると Q は L になる
・Reset が L に戻っても Q は L を維持

動作はバッチリですね。特に「Set が L に戻っても Q は H を維持」これが
大事。TC4044BP ではこれが出来なかった。

トランジスタを使って自己保持とリセットの回路をディスクリートで組むか
悩みどころでしたが、IC 1個でさほど複雑な回路を組まなくても実現出来た
ので助かりました。


Wikipediaの記事に救われました。検索機能はゴミレベルですが。

これでようやく、作りたい物の製作に取り掛かれそうです。



posted by ゆう at 2025年10月12日| Comment(0) | 電子工作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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