2016年09月11日

ギターの打ち込み~ (前編)

最近何となくちょっと気分が乗らなくて、記事を書くのをさぼっていたなど
した疑い。

さて今回はギターの打ち込みについて書く訳ですが、ギターは色々な種類が
あるものの、基本的な構造や奏法は同じ部分が多いです。
なので、まずは基本の部分を解説してから、楽器ごとの個別解説をしようと
思います。ついでですので、マンドリンとウクレレについても少々。


■ギターの基本
ギターは指板の上にフレットと呼ばれる半音単位の金属棒が打ち込まれ、
それと直角に交わるように弦が張られています。もちろんフレットがない
「フレットレス・ギター」も存在します。
弦は6本が標準ですが、7弦・8弦~12弦、さらにはそれ以上の本数が貼られ、
一体どうやって演奏するのか謎な変態ギターも存在します(12弦ギターは単に
オクターブ上の弦が追加されているだけなので、6弦のギターと奏法は同じ
です)。
弦はクラシック・ギターがナイロン弦、フォーク/エレキギターがスチール
弦になりますが、ステンレス製、フラットワウンドなど様々な種類があり、
それによって音色もだいぶ変わります。

他にオープンだのドロップだのチューニングがどうとかピックアップがどう
とか、ピックで弾くのか指で弾くのか等、細かい事を挙げるとキリがない
のですが、その辺はDTMとは直接関係がありませんので割愛して、ここでは
一般的なギター(右利き・フレッテッド・6弦・チューニングEADGBE)を前提
に解説しています。


■ギター奏法の基本
ギターでの演奏をざっくり挙げてみると、
①バッキングで和音をジャカジャカ弾く
②メロディ・コード・ベースをアルペジオで弾く
③メロディ・ソロ等を単音で弾く
が思い付きますね。
①はサイドギターとしてリズムを刻む役割、②はフォークギターのソロや
弾き語り、③はフュージョン等によくあります。まずはこのざっくり感で
分けた3つについて。

①バッキングで和音をジャカジャカ弾く
①は、左手のコードフォームに従って和音を構成しますが、コードによっては
音を鳴らさない弦があります(譜面上ではしばしば × 印が付いています)。
実際にギターを弾く方なら分かると思いますが、例えばEコードは6本の弦を
全て鳴らすのに対し、Dコードの場合は6弦を弾かない、などなど。その辺り
はWeb上にコードフォームの一覧がたくさんありますので、どのコードの時
どの弦を弾かないのかを確認してみると良いでしょう。
※厳密に言うと「弾かない」のではなく「弾くけどミュートしていて鳴らない」という状態
なので、完全な再現をするのであれば、ゲートタイムを短くしたミュート音を入れるべき
なんでしょうけどね~。


また、必ずしもコード表に載っている全ての音を鳴らすとも限りません。
本来は6本全て鳴らすが、どうも打ち込みだと音が多すぎてゴチャゴチャ
して聞こえる、音が重たい等の場合は、和音の構成数を3~4音に減らすのも
有効です。

「かき鳴らす」という言葉があるように、ギターのコードプレイは右手の
手首を使って上下に連続して弦を弾くので、和音を鳴らす場合は全ての構成
音を同じタイミングに置かないようにしましょう。
弦を上から下に弾く事を「ダウンストローク」、下から上に弾く事を「アッ
プストローク」と呼びます。ギターを普通に構えた時、奏者から見て弦は
6弦が一番上です。
ダウンストロークの時、弦は順番に6・5・4・3・2・1弦の順で発音し、アッ
プストロークの場合は1・2・3・4・5・6弦の順に発音しますので、この発音の
時差を表す事が重要になって来ます。

GtStroke.png
↑これは、Eコードをストロークで弾いた時の例です。
「ジャンジャカ ジャンジャカ ジャンジャカ ジャカジャカ」と演奏して
います。

D・Uはそれぞれダウン/アップストローク、矢印は右手の弦を弾く動きです。
音符のない所は空振りする事で、右手は常に曲に合わせて8分音符ごとに
1往復する形になっていますね。
空振りをしないと D UD|U DU|D UD|UDUD となってしまい演奏がギクシャク
するので、スムーズな演奏をする為に、右手は常に一定の動きをしています。

良く見ると音符の玉の位置や、下の棒グラフが音符ごとに少しずれている
のが分かると思いますが、同じタイミングでも左に寄っている音符ほど先行
して発音されます。
ダウンストロークの時は6弦の最低音から先に発音し、アップストロークの
時は1弦の最高音から発音している訳ですね。
これはギター演奏のシミュレートで大切な表現なので、面倒でも手を抜かず
ストロークを表現しましょう。

ただし、エレキギターのカッティングのように細かく・素早い演奏の場合は
ここまでずらすと逆にリズム感が悪くなる事もあるので、その場合はずらす
間隔を狭めた方がスピード感が出ます。

ちなみにこの図は、下のグラフを見やすくする為にゲートタイムを短めに
していますが、実際のデータではここまでブツ切りにはせず、もっと繋げて
しまって良いと思います(8分音符が240ならば、230~235など)。


②メロディ・コード・ベースをアルペジオで弾く
GtArpeggio.png
↑これは良くある典型的なアルペジオのパターンです。

赤・緑・青の線はそれぞれの音符のゲートタイムを表しています。譜面上
では8分音符ですが、鳴っている弦はそれぞれ別の弦なので、次に同じ弦が
弾かれるまでの間、音は伸びています(実質4分音符)。
3拍目のB→Cはハンマリング・オンによって半音上がっているので、ピッチ
ベンドでまず半音下げた状態でCの音を鳴らし、2つめの16分音符の位置で
ピッチベンドを0に戻します。

但し、これはあくまでひとつの譜面上で表しているので、実際のデータは
これではダメです。当たり前な事ですが、他の音符のゲートタイムも重なっ
ているので、ここにピッチベンドを入れると、鳴っている他の音にまで
影響してしまいますね。
なので、この楽譜通りに表現するのであれば、3拍目のB→C音だけは同じ
音色を設定した別のMIDI Ch.で処理する事になります。
どうしても1トラック内でやりたい場合は、重なっている音を2拍目の終わり
で止めるか、またはピッチベンドを使わず16分音符B+付点8分音符Cと分解
して、Cのベロシティをアタックが目立たなくなる程度まで小さくする事で
それっぽく聞かせられます。


③メロディ・ソロ等を単音で弾く
単音といっても部分的に和音になったりする事もありますが、③の場合は
セオリーに乗っ取った演奏であれば、特筆すべき点はないでしょう。
ピッチベンドに関する記事ベースに関する記事でも触れているように、
ハンマリングやプリング、チョーキング、ビブラートに関する特性などを
しっかり再現していれば、特におかしな演奏になる事はないと思います。


さて、ここまででちょっと長くなってしまったので一旦ここで切りまして、
楽器別の解説は近日中に後編で書きましょうかね~。

わし首が痛くなって来ちゃった。


posted by ゆう at 2016年09月11日| Comment(0) | 打ち込みテク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月27日

ベースの打ち込み~

今回は、ベースの打ち込みについてでぃす。


ベースは基本的にリズム隊ですので、ドラム同様コーラスセンド量を絞ってあまり
左右に広げず、中央でどっしり構える形にします。
また低域を担当するので、リバーブセンド量も絞った方がリズムの輪郭がハッキリ
出るようになります。
但しこれはある程度のテンポでドラムに合わせたリズムを演奏している場合の話で、
バラード等のゆったりした曲やベースソロはこの限りではありません。目立たせる
所では色々なエフェクトを駆使して演奏に表情を付けましょう。

それから、ウッドベース(アコースティック・ベース)、エレクトリックベースでの生演奏
シミュレートであればベロシティに気を遣い、また極端にゲートタイムの短い音(ゴー
ストノートやミュート)を入れる事で、リズムに躍動感を与える事も心掛けたいものです。
ゴーストノートやミュートは実際のベースの開放弦(E・A・D・G)の音程を鳴らす、
直前に鳴らした実音の音程を鳴らす、その場所でのコードの根音(ルート)を鳴らす
などすればおkです。

これはあくまで個人的な好みの問題ですが、88Proに収録されているベースの音色
は、88Mapの方が良い音がする気がします。特にFingered Bassなどもの凄く使い
勝手が良いですね。


■PC#33:ウッドベース
ウッドベースは要するにコントラバスなので、当然フレットがありません。殆どのDTM
音源では、Acoustic Bassの音色は弓で弾いた音ではなく、指ではじいて鳴らした
音です。
主にジャズやロカビリー等で使われますが、ジャズのウォーキングベースのような
パターンはレガート気味に、ロカビリー等の場合はアタックを意識して歯切れの良い
音色を使うと良いのですが、Bank0 PC#46:PizzicatoStr もベースの音域で
意外と使えたりします。

フレットがないのである音程からある音程までの間を滑らかに移行する事が出来ます
が、PCM音源の場合はピッチベンドで余り離れた音程に移行すると、前回の記事で
解説したように波形の再生速度自体が変わってしまい、元の音と違った聞こえ方になる
ので注意が必要です。


■PC#34:フィンガードベース
Fingered、つまり普通のエレクトリック・ベースを指で弾いた音色です。アタックが
ハッキリしており、とても明瞭にリズムを刻む事が出来ます。

演奏法としては、右手の人差し指・中指で弦をはじく訳ですが、同じ弦を連続して
はじく場合
は指が弦に接触してはじくまでの僅かな瞬間、弦はミュートされて音が
出ないはずです。どんなに素早く弦をはじこうが、必ず音がミュートされる瞬間が
あるので、単純な8分音符での演奏でもゲートタイムを100%ではなく、95~98%
などにします。8分音符の分解能が240であれば、ゲートタイムは220~230などに
すると良いです。
ゲートタイム100%のベタ打ちよりもリズム感が出ますが、あまり極端に再現すると
逆にノリが悪く感じられてしまうので、「注意して聞くと分かる」程度で良いと思います。

また、アクセントの位置にも気を遣いましょう。これはどんな曲を演奏するかによって
変わって来ますので、一概に「これが正解」というものはありませんが、基本ドラムと
一緒にリズムを刻むので、ゴーストノートを活かしつつ、そのリズムを崩さない位置に
アクセントを付けます。

音色を聴いて分かる通り、このエレクトリック・ベースはフレッテッド、つまりフレットの
あるベースの音色なので、グリッサンドは半音単位で行います。

演奏する音域にも注意しましょう。低域を支えているため、あまり高い音域を鳴らすと
安定さに欠けて来るので、更に音域が上がるようなら途中でオクターブ下に折り返すと
良いです。


■PC#35:ピックドベース
こちらは、上記のエレクトリック・ベースをピックで弾いた音色です。Fingeredに比べて
音が硬く、アタックにピックが擦れるザラッとした感じがあります。

Pickedもやはり同じ弦を連続して弾く場合、ピックが弦に接してからはじくまでの間に
弦の振動が止まる瞬間があるのですが、Fingeredほど神経質にならなくて良いです。
アタック感が強いので、ゲートタイム100%でレガート気味に鳴らしても、音の粒は
それほど不明瞭にはなりません。

ゴーストノートを多用する曲の場合は、Bank3 PC#35:Picked Bass4を使うと、音程
感の少ないミュート音を入れる事が出来ます。
他はFingeredと同様の使い方でおkです。


■PC#36:フレットレスベース
読んで字のごとく、フレットのないベースです。実物は、ツルツルで段差のない指板に、
フラットワウンドと呼ばれる表面がツルツルに加工された弦を張ります。なので、音色は
どちらかと言うとFingeredよりAcoustic寄りです。

Fingered等のベースでビブラートをかける場合は、弦を押し上げ(引き下げ)て弦の
張力を上げるので、ピッチ変化が+方向のみになる、という事は以前の記事でかきました。
フレットレスでも同様のビブラートが出来ますが、どちらかと言うと弦を押さえている左手を、
弦と平行に素早く前後させる事でビブラートをかける場合の方が多いです。
なので、+・-方向に音程を揺らすか、モジュレーションを使うと良いでしょう。

フレットレスはフレットが無いぶん正確な音程を出すには慣れが必要で、
ヴァイオリン等と同様に無段階で音程を移行させる事が出来ます。なので、ソロを演奏
する時はあえてわざとピッチベンドを使って微妙~に音程を低く(高く)したりすると
良いでしょう。
当たり前の事ですが、あまり外し過ぎると「人間味」を通り越してただのヘタクソになって
しまうので注意が必要です。
バラード等のソロではコーラス・リバーブをたっぷり、お好みでディレイも少々かけると、
フレットレスの本領を発揮出来ます。叙情的に、感情たっぷりに鳴らしましょう。

フレットレスはロックのようにずっとルートをベベベベと弾くような演奏よりも、細かく動く
ベースラインの方が適しています。
興味がある方は、YouTube等で「永井敏己」で検索してみて下さい。フレットレスでの
プログレ・スーパープレイを観る事が出来ます。


■PC#37,38:スラップベース
「ベースは打楽器」と誰が言ったか定かではありませんが、エレクトリック・ベースを
打楽器のように、叩いたりはじいたりして演奏します。

基本的には、親指で弦を叩くように弾くサムピングと、人差し指・中指で弦を引っ張り、
離して指板にぶつけるプリング(プル)があります。ダブルプルとかロータリー奏法とか色々
ありますが、基本はサムとプルの組み合わせがメインです。

典型的な例としては、ダンスビートに良くあるようなオクターブ上と交互に弾くパターンです
ね。サムピングでE1、プルでE2、これを8分音符で交互に弾けば「ぶんべっ ぶんべっ」と
あのベースラインが出来る訳です。

スラップはとにかく、リズムが命です。また、サムミュート(左手を弦に添えてサムピング
してミュート音を出す)、プルミュート(左手を弦に添えてプルしてミュート音を出す)等の
ゴーストノートも細かく入れ、小気味よくペチペチ鳴らすようにしましょう。
弦を押さえる左手で指板を叩く事でもミュートを入れられるのですが、DTMではちょっと
再現しづらいので、サムミュートで代用しましょう。
これらは、極端にゲートタイムの短い音符(4分音符あたりの分解能が480の時、ゲート
タイムを10等にする)で表現します。

サムピングはPC#37:Slap Bass 1 で良いのですが、プルはPC#38:Slap Bass 2
ではちょっと音が強烈すぎるので、SC-55 MapのPC#38:"Slap Bass 2 を使うと
良いです。


■PC#39,40:シンセベース
シンセベースはあまりに種類が多すぎてとても解説し切れないのですが、生楽器のベー
スの演奏に拘る必要はありません。滑らかに音程を変化させても良いですし、高い音域で
シンセリードのような使い方も出来ます。また、エレクトリック・ベース等に比べて
高音成分が多く含まれているので、フィルタととても相性が良く、歯切れの良い音から
丸く分厚い音、ミョンミョンサウンドまで色々出せるのがシンセベースの強みです。
もちろん、生ベースの代用としても十分使えます。

鳴らすパートをモノフォニック(単音)の設定にしてリリースタイムを長めにし、次の音で
前の音のリリースが強制的に切られるようにすると、昔のシンセっぽくなりますね。

ベロシティをベタ打ち出来るのもシンセベースならではですが、収録されている音色には
結構ベロシティに反応(フィルタが開閉)する音色が多いので、細かくベロシティを揺らして
みるのも良いかも知れません。



さて、次は何をやりましょうかね…ドラム、パーカス、ベースと来たら…ギターかな?


posted by ゆう at 2016年08月27日| Comment(0) | 打ち込みテク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月13日

パーカッションの打ち込み~

…の前に、前回の「ドラムの打ち込み~」に書き忘れた追加事項を。

キックやスネアを打ち込む際、キック#35・#36/スネア#38・#40を主に使うと
思いますが、88Proの場合ノート#0~#19、#97~#127にそれぞれ、他キットの
キックとスネアがアサインされています。
選択しているドラムキットによって若干内容は異なりますが、例えば
Standard 1を選択していても上記ノート#エリアでRoomやPowerなどのキック/
スネアが使えます。NRPNによってパラメータを変更していても、ドラムキットを
切り替えると初期値に戻されてしまいますが、ドラムキットを変更せずに他の
キットの音色を使う事が可能です。
Brushキットは#38~#40にそれぞれBrush Tap/Slap/Swirl(スワール)があります
が、#100~#107にもTap2種・Slap3種・Swirl3種があるので、より細かなブラシの
スネアワークが可能になります。

また、#35・#36・#38・#40と同じ音色が存在しているので、NRPNでピッチや
リバーブの深さなどをエディットした音色を作り、曲の中で使い分けるのも良いです。


さて、それではパーカッションに移りましょう。

■パーカッションはリアルタイム録音しよう
演奏する曲調にもよりますが、特にパーカッションが曲中常に鳴っているような
曲の場合、リアルタイム録音してクォンタイズをほとんど掛けず間違えた部分の
修正だけに留めて、あまり拍子にキッチリ揃えず敢えて人間味を持たせた方が
リアルに聞こえます。

…と書くと簡単そうに感じますが、じ・つ・は!パーカッションってとーっても
難しいものなんです。ラテン系の曲を聴いていると何だかみんな自由に、適当に
叩いているように聞こえますが、この細かなノリを出すのは至難の業です。
パーカッショニスト独特のノリと言いましょうか、譜面上では16分音符でも実際の
演奏はちょっとコケた3連符に聞こえたり、少し先行したり後行したり、でも決める
所はバッチリ決まっていたり…とても奥が深いです。
これは、経験こそが成し得る技でしょう。ラテン系のアルバムなどを何度も聴き、
どんなリズムを叩いているのか注目(耳)してみると良いです。


SC-88Proには、良く聴かれる打楽器の音は大抵収録されています。
…が、特にカウベルやティンバレスなどは音程感が強いと言いますか、連続して鳴ら
すにはちょっとうるさい系の音色なんですね。

例えば、こんな曲(マンボのビート 東京パノラママンボボーイズ)。


右でずーっとカウベルが16分音符を叩いていますが、これを88Pro等のDTM音源で
鳴らした場合を想像してみて下さい。それこそコココココココココココココココとうるさいことこの上
ないです(笑)。
しかし原曲ではとてもリズミカルで心地よいですよね。これは何故かといいますと、
カウベルは叩く位置によって鳴り方が変わりますが、音程感よりもアタック感の方が
強いからです。音源のカウベルは若干ピッチが高いのも影響しています。
cowbel.png

なので、うるさい音色はEFXでEQをかけてみると良いかも知れません。低域・中域を
カットして音程感を消し、高域を上げてアタック感を出す。NRPNでピッチを下げて、
大きめのカウベルにする。
こうする事で、邪魔にならない音色を作る事が出来ます。


パーカッションはパンにも気を遣いましょう。特にドラムの補助的役割でリズムを組み
立てている場合は、HHとシェイカー・マラカス・タンバリンなどの似た音を近い位置に
定位させないなど、音がゴチャ混ぜになるのを防ぐ必要があります。


■#54 タンバリン
88Proのタンバリンはディケイが短いので、少しルーズなディケイ長めのタンバリンが
欲しい時は、HIPHOPキットに入っている音を使うと良いでしょう。
タンバリンはかなーり目立つ音なので、音量バランスに気を付けないと耳障りになる
事が多いです。リバーブの深さにも気を付けましょう。
ちなみにNRPN ドラムインスト・ピッチコースの値を-12~-16くらいにしてピッチを
大きく下げ、リバーブを深くかけてやると、バラード等で良く聴かれる「コーン」という
音を作る事が出来ます。

※タンバリンの他に、タンブリン、タンボリン、パンデイロなど地域によって呼び方が異なります。
尚、タンボリンは形こそ似ているものの、胴の周囲にジングルが付いていません。


■#56 カウベル
曲の中で拍ごとに鳴らすような場合、ピッチを-6程度下げてやった方が音に重みが
出ます。ワンショット波形なので、いくらディケイの値を上げても音の長さを変え
られないのが泣き所ですが、本来はもう少しディケイが長い方が本物っぽく聞こえ
ます。
昔の小室サウンドのように32分を含めた細かい演奏をする場合は、デフォルト音色が
合っていますね。

■#58 ヴィヴラ・スラップ
古くは動物(ロバ・ウマ等)の下顎を使ったQUIJADA(キハーダ)という楽器があり、
それを現代風に木と金属で作ったものがヴィブラ・スラップです。昔のアニソンの
曲中で良く使われていました。
これは…特にありませんね(笑)。個人的な好みとしては、ディケイを+10くらいに
して長めに「カ──────ッ」と鳴らす方が好きです。実物はそんなに長くは
鳴らないんですけどね。

■#60-61 ボンゴ
15cmくらいの深さの胴に動物の皮を張ったのがボンゴです。Lo Bongoは音程感が
強いので、他の楽器と当たらないようにピッチを調整しましょう。

■#62-64 コンガ
ヘッドはボンゴ同様動物の皮を張ったものですが、こちらは胴が1mくらいあります。
手もしくはスティックで演奏しますが、Mute Hiの扱いに気を付けましょう。
コンガのMute Hiは、ヘッドの皮に片手を置いてミュートした状態で、もう一方の手で
叩く事を意味します。なので、実際の演奏では「連打がきかない」という事です。
Open Hi/Loは両手で連続して叩く事が出来ますが、Mute Hiは片手で叩く事になる
ので、連打スピードは単純に両手の半分になります。
Open Hi/Loは音程感が強いので、他の楽器と当たらないように気を付けましょう。
特にLoはベースと当たりやすいです。

※どうでもいい話ですが・・・ボンゴとコンガって名前逆にした方が良いと思いません?どうもその
楽器の見た目から、ボンッとなるコンガをボンゴにして、ポコンッと鳴るボンゴをコンガにした方が、
名前と見た目が合ってる気がしてならないです(笑)。


■#65-66 ティンバレス
ティンパレス、ティンバルなどとも呼ばれます。金属の胴にドラムと同じようなプラス
チック製のヘッドを張ったものを良く見かけます。
カンカンという乾いた音が特徴で、普通にヘッドを叩く以外に、スネアと同じように
オープンリムで叩いたり、胴の部分をカツカツと叩いて金属音を鳴らしたりします。
88Proの場合、ベロシティの強弱で鳴り方が変わらないので、弱い時はフィルタを
少し閉じて籠もらせ、強く叩いた時にはフィルタを開いて明るい音にするとそれっぽく
なります。

■#67-68 アゴゴ
細身のカウベルを2つ連ねた楽器で、サンバ等で頻出します。スタンド等に取り付け
ドラムセットに導入する人も居ます。
音程感が強く目立つので、他の楽器に当たったり邪魔になったりしないように、
ピッチや音量を上手く調整しましょう。
ピッチを-12くらい下げる事によって、若干ディケイの長いカウベルの代わりに使う
事も出来ます。

■#69-70 カバサ・マラカス
今のカバサは、凸凹した面にたくさんの金属球が通ったワイヤーを巻いたもので、
双方が擦れ合う音を楽器に応用したものです。マラカスは、説明の必要がないくらい
メジャーな楽器ですね。
カバサは若干アタックが遅いので、ジャストのタイミングで鳴らすと遅れているように
聞こえます。ずれが気になるようであれば、タイミングを少し前にずらしましょう。
マラカスは幾つかの奏法がありますが、88Proにはチャッチャッと短く鳴らす奏法の
音が収録されています。
maracas.png
この為、HHなどと干渉しやすいので、HHを左に置いたらマラカスは右に定位させる
などして、音が重ならないようにしましょう。

■#71-72 ホイッスル
これもラテン系では良く使われます。サンバホイッスルはT字型をしており、左右に
穴が空いています。この穴を塞いだり離したりすると音程が変わる仕組みです。
Hi/Loどちらもワンショット波形なのでゲートタイムの時間に関係なく波形の最後
まで鳴りますが、Loの方は曲のテンポによっては長すぎる事があります。
ですが、Hi/Loともに排他処理がされているので、Loの音を途中で切りたい場合は
Hiの音をベロシティ1で鳴らすとLoの音が強制的に止められます。

■#73-74 ギロ
凸凹した木の表面を棒で擦る事で、「ギィィイッ」と鳴らす楽器です。88Proでは
擦る速さで2種類の音が収録されていますが、叩いたりする事もあります。これも
2種類が同時に鳴らないよう排他処理がされているので、叩いた音を表現したい
場合はLongを鳴らした直後にベロシティ1でShortを鳴らすと叩いたような音になり
ます。タイミングが難しいですけどね…。

■#75 クラベス
2本の木を打ち付けるようにして鳴らす楽器です。最近はガラス繊維や樹脂製の物も
あります。
基本的にはクラーベというリズムを刻みますが、リバーブを深く効かせて4拍目に
鳴らす、というのも良く使います。

■#76-77 ウッドブロック
木を箱状にして、一部に共鳴用の穴を開けた楽器です。リムショットの代わりに
鳴らしても良いでしょう。88Proのウッドブロックは、余りリアルではありません。

■#78-79 クイーカ
胴に皮を張り、その皮の中央に棒を取り付けた楽器です。濡れた指でキッチンの
ステンレスなどを擦ると「キュ~ッ」と音が出ますが、それと同じ原理です。
普通に鳴らす以外に、ピッチを+12すると子犬と大型犬の鳴き声っぽくなります。
使い道があるかどうかは、別として…。

■#80-81 トライアングル
Mute と Open がありますが、Openを連打する時はベロシティを小刻みに揺らし
ましょう。Openのピッチを-12すると、ライドベルの代わりに使う事も出来ます。

■#82 シェイカー
金属製の円筒の中に砂を入れた楽器です。水平に持って上下に振る事で、中の
砂が筒に当たり、サッサカサッサカと鳴ります。
なぜシェイカーだけカバサ・マラカスと離れたノート#にあるのかが謎ですが、
これも高い周波数でリズムを刻む楽器なので、HHと干渉しないように定位に
注意しましょう。

■#83 ジングルベル
クリスマス曲ではもれなく使われる、柄に大量の鈴を付けた楽器です。柄を持って
振ったり、柄を握る手の親指付け根あたりをもう一方の手で叩いたりして鳴らします。
アタックが若干遅いので、ジャストのタイミングだとノリ遅れて聞こえます。

■#84 ベルツリー
自転車のチリンチリンを、大きさ別に幾つも積み重ねた様な楽器です。ウィンド
チャイムとは別物です。
実際の楽器は低→高、高→低と鳴らす事が出来るのですが、88Proには高→低の
1種類しか収録されていません。余り使い道がない気がします…。

■#85 カスタネット
うんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたん
うんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたん
うんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたん
うんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたん
うんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたんうんたん。

■#86-87 スルド
フロアタムに似た形状でストラップを取り付けて肩から下げ、バチで叩きながら
もう一方の手でミュートするなどして演奏します。和太鼓の代用として使えます。
ディケイを上げるとMuteの方を伸ばす事が出来ますが、Openはほとんど変化しま
せん。


何か…ひとつでも役立つ情報あるんでしょうか、これ…。
次は、ベースでもやりましょうかね~。


posted by ゆう at 2016年08月13日| Comment(0) | 打ち込みテク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月06日

ドラムの打ち込み~

以前の記事「良く使われる打ち込みの技」で、楽器ごとの打ち込み法を簡単に紹介
しましたが、ここからは楽器ごとにより細かく説明して行こうかと思います。
初回はリズム隊の要である、ドラムについてです。
※各楽器の位置関係については、特に断りがない限り右利きセットを仮定しています。


■バスドラム
キックとも呼ばれます。フープ(外周)にペダルを取り付け、右足でペダルを踏んで
演奏します。ペダルを踏むとチェーンやベルトが引っ張られ、上に付けられたカムが
回転し、その動きに合わせてビーターがヘッドを叩く事で音が出ます。
基本セットではバスドラムは1つの場合が多いですが、ハードロックやヘヴィメタル
などでは1つのバスドラムに2つのペダルを付ける(ツインペダル)場合や、バスドラム
そのものを2つセットする(2バス、ツーバス)場合があります。奏者によっては更に
3バス、4バスなど様々です。
また、スティックで叩いて演奏するゴングドラムというバスドラムもあります。
s-D8rarcyUEAA7cVK.jpg
サイモン・フィリップス氏のドラムセットにあるゴングドラム(右端)


基本的なスタイルとしては左足でハイハット(HH)のペダル、右足でバスドラムの
ペダルを踏むのが一般的ですが、ツインペダル、ツーバスの場合は両足を使って
ペダルを踏みます。

単純にポンと音符を置いてしまいがちですが、曲のリズムや演奏によって、細かく
ベロシティを変化させると、ノリが生まれます。

8分音符で「ドンドン」、16分音符で「ドドッ」と鳴らす場合、1打目を鳴らした
後にすぐ足は2打目を鳴らす準備に入るので、必然的に1打目が少し弱くなります。
なので、同じ音符が連続する場合は、1打目の音のベロシティを少し下げましょう。

SambaKick.png
↑ダブルが連続する「サンバキック」のベロシティ例
※使用しているシーケンスソフトの仕様上、バスドラムの音符のステム(棒)を下側にする事が
出来ません。見づらいですがご了承ください。


ツインペダルの場合は右足(R)・左足(L)とも同じバスドラムを鳴らすので、
ノート#35・#36いずれかひとつだけの使用でも構いません。
16分音符でRLRLRLRL・・・と鳴らす場面を想定した場合、Lに相当する音符は
Rより少しベロシティを下げます。全部同じベロシティだと耳障りになります。
ツーバスの場合は右足(R)・左足(L)がそれぞれ独立したバスドラムを鳴らすので、
Rを#36、Lを#35に割り当て、#36と#35を交互に鳴らすとそれっぽくなります。


■スネアドラム
スネアはドラムセットの中でも特に要となる楽器なので、細かな表現を積極的に
取り入れて行きましょう。

ドラムの生演奏動画などを観ていると、2拍・4拍以外にスネアのヘッドの上で
スティックを僅かに弾ませるようにして、小さな音を鳴らす場面が観られます。
これをゴーストノートと言います。ただ単に2拍・4拍だけを叩いている場合に比べて
リズムに躍動感が出ます。

両手でスネアドラムを叩く時に、僅かにタイミングをずらして鳴らすことを「フラム」と
呼びます。ラタッという感じになります。先に鳴らす小さな音を前打音、後に鳴らす
大きな音を本音と呼びますが、通常は前打音を拍に合わせます。本音を拍に合わ
せると前打音が僅かに先行する事になり、前ノリとなります。
タムを絡めた派手なフィルインも良いのですが、4拍目で「ラタッ」とフラムだけを
鳴らすというのも、意外と格好良いものです。
ちなみに自分はフラム大好きです(笑)。

スネアドラムはスティックの先でヘッドの中央を叩くというのが基本的な奏法ですが、
ヘッドを留めている金属のフープ(リム)とヘッドの中央を同時に叩くオープン・
リムショットというものがあります。
ロックなどではかなり頻繁に使われる奏法で、単にヘッドを叩いた時よりも強烈な、
「パァン!!」という派手な音が出ます。
OpenRim.png
↑オープン・リムショットの例
※素人ドラマーさんは、これを意識しすぎてついついリム側に寄ってしまい、スティックの先端が
ヘッドに届かず「カスッ」という音を鳴らしてしまう事が良くあります。


ROOM Setの#38スネアのように、元からオープン・リムっぽい音が入っている
のであればこれが使えますが、それ以外の音でオープン・リムっぽく鳴らしたい
場合は、スネアと同時にTimbal Hiなどを鳴らすとそれっぽくなります。
コンプレッサをかけると尚良いです。

ソフトウェアのドラム音源など、ベロシティによって沢山の波形が用意されている
ものはとてもリアルな演奏が出来ますが、88Proの様なDTM音源はベロシティを
強弱させてもベロシティ127の音が小さな音で鳴るだけなので、ゴーストノートや
連続して細かく叩くロールなどはあまりリアルに鳴りません。なので、その部分
だけはオーケストラセットのスネアを使うという手もあります。


■タム
タムは割と単純に16分音符で鳴らしてしまいがちですが、スネア同様にフラムを
入れたり、32分音符を絡めるなどすると、より格好良い(当社比)です。
サンプルで簡単なタムのフレーズを3つ作ってみました。最初のパターンは
16分音符だけのもの、2つめは各タムの最初の音にフラムを付けたもの、最後は
32分音符を絡めたものです。

こんな風に装飾音を入れてやると、曲の中でも映えますね。

タムはドラマーの目の前では左に高い音のタムがあり、右へ行くに従って音程が
下がって行くという配列が多いです。そしてドラマーの手順も右から始まるので、
必然的に左から右へ移動する事になります。タムの配置が逆だったり、ドラマーの
手順が左からだと、手が交差する事になってしまいますからね。
そのため、音程高→低と叩くのが良くあるパターンですが、必ずしもそう叩く必要は
ありません。低→高と登って行っても良いですし、一番高いタムからいきなり一番
低いタムへ飛んでも良いのです。ラテン系音楽などでドラマーのタムの使い方を
参考にすると良いでしょう。

余談ですが、自分は小径のタムが好きです。よく「テンタム」と呼ばれる10インチの
タムや、キャノンタム(オクタバン)などのパーカッシブな音、たまりませんねぇ。
でもドラム音源の多くはキャノンタムの音がないんですよねぇ…是非曲に使いたい
のですが。


■ハイハット(HH)
HHは2枚の小径シンバルを向かい合わせた形になっていて、ペダルを踏む事で
この2枚のシンバルを閉じたり開いたり出来ます。
閉じた状態をClosed HHと呼びチッチッ、ツッツッといった音が出ます。開いた状態を
Open HHと呼び、チー、シャーという音が出ます。
ペダルは左足で操作し、ドラマーはペダルを踏んだり離したりする事でHHの演奏に
変化を与えています。

HHを叩いていない(あるいは叩けない)時はペダルを踏んでツッツッツッ…と音を
鳴らし、リズムキープしたりします。なので、フィルインやライドシンバルを
鳴らしている時は、HHを4分または8分で鳴らすと実際の演奏に近くなります。

DTMではHH Open/Closed/Pedalの音は同時に鳴らないよう排他処理が行われる
ので、Openの音をClosed・Pedalどちらでも止める事が出来ます。しかし実際の
ドラムの演奏では、Open音を止める為にペダルを踏んで閉じた時、HHを叩きません。
なぜかと言いますと、ペダルを踏むと同時にHHを叩くと、タイミングがずれた時に
「カポッ!」と情けない音が鳴ってしまうからです。

ダンス系リズムに良くある8分で「ツッツーツッツー」と裏拍でOpenを鳴らすという
パターンの場合、実際にスティックでHHを叩くのは裏拍だけで、表拍の「ツッ」の
部分はペダルを閉じて鳴らしています。

HihatOC.png
例えば↑こんな楽譜の場合。HHは「ツクツーツクツー」と裏拍でOpenになって
いますが、この場合も+の書かれたClosedを表す音符はペダルを閉じて鳴らす
事になるので、これを打ち込みのノートナンバーで表すと
44 42 46   44 42 46   44 42 46   44 42 46
となります。

※絶対にクローズと同時に叩いてはいけないという訳ではありません。要はタイミングが
ずれて「カポッ!」と言う音を出さなければ良いのです。特に上のリズムの場合、先頭が
ペダルのみだと手順的に難しくなるので、普通に先頭でクローズを叩いても良いのです
(生ドラムに限った話です。打ち込みならOpen音を44で止めた方が良いです)。


ペダルの根本付近をかかとで蹴飛ばすとHHは一瞬閉じてすぐ開くので、スティックで
叩かなくてもOpenの音を鳴らす事が出来ます。これをスプラッシュ奏法と呼びます。
表現する場合はHH Pedalのすぐ後にOpenを鳴らします。

実際のHHはペダルの踏み込みが無段階なので、強く踏み込んでClosed HHの音を
よりタイトにしたり、クローズ→クォーターオープン→ハーフオープン→オープンと
徐々に踏む力を緩めて行くことでHHの余韻を長くして行く事が出来るのですが、
DTMには基本Closed/Pedal/Openの3種類しか用意されていません。この場合は
ディケイタイムを調整すると良いのですが、他の楽器も同様にディケイが変わって
しまうので注意が必要です。

88Proの場合、PC#128 CM-64/32L キットのノート#44にハーフオープンのHHが
収録されているので、ディケイタイムを変更する事でクォーターオープンなども
表現出来ます。

バスドラムをツインペダル/ツーバスでドコドコ鳴らしている時はHHのペダルを
踏めなくなります。この場合の対処法としては…。
1:Openで鳴らす
2:ライドシンバルを叩く
3:ドラムチャンネルをもう一つ用意して、パンを通常使っているHHとは逆に定位
 させ、Closed HH(※1)のようにして鳴らす
4:左足がHH・バスドラムのペダルを同時に扱っていると仮定する(笑)
などがあります。

右手でライドシンバル、左手でスネア2拍・4拍、HHはペダルでリズムを取っている
時などは、スネアの空いている隙にHHを叩いてOpenを鳴らしたりします。ジャズや
フュージョンなどに良く見られます。

小節の頭でクラッシュシンバルを鳴らした時は、そのタイミングのHHを半拍または
1拍削りましょう。但し、クラッシュの直前にOpen HHが鳴っている場合は、クラッ
シュと同じタイミングでHH Pedalを鳴らして、Openを止めると良いです。


※1:この場合のClosed HHとは音色名ではなく、ペダル操作等でオープンしない、
閉じた状態でセットされたHHの事を指します。通常は奏者の右側にセットされ、左足で
ペダルを踏んでHHを閉じる事が出来ない時にクローズ音を出したい、という場面で
使われます。


■シンバル類
まずはクラッシュシンバルからです。

88Proを含むGM/GS/XG音源では、クラッシュが2つ、チャイナとスプラッシュが用意
されています。クラッシュは初期値の定位で左右に分かれているので、どちらを
鳴らすかは直前のパターンで決めると良いでしょう。

タムをドコドコドコと叩くと、奏者の体は右向きになる事が多いです。その直後に
左側のシンバルを叩くのは体勢的にきついので、右側のシンバルを叩く事になります。
スネアのフィルインからシンバルを叩く場合は左側など、左右のシンバルを使い分け
ましょう。

DTMが一般に広がり始めた頃は、片方(#49)のシンバルばかり使っているデータを
良く見かけました(GS以前の音源はクラッシュが1種類しかなかったという名残りも
ありますが…。)。
意図的に片方のシンバルを連打するという場面も確かにありますが、せっかく2枚
あるのですからシーンに合わせて左右を使い分けましょう。

チャイナやスプラッシュはイフェクト系シンバルとも言われ、通常のクラッシュとは
異なるキャラクターを持ったシンバルです。
88Proのチャイナは今ひとつ抜けが悪いので、NRPN #24:ドラムインスト・ピッチ
コースでピッチを+6くらい上げてやるとスピード感のある音になります。
イフェクト系シンバルは音が目立つので、クラッシュシンバルのごとく常用すると
耳障りになる事があります。ここぞという場面で鳴らしてやりましょう。


次にライドシンバル。

88Proのライド(エッヂ)はしばしば「チーン」と表現されるほど情けない音が収録
されていますが、ピッチを下げてやると結構芯のある音になります。ジャズなどの
様にシンバルワークが重視される曲では軽めの音、ロック等ヘヴィさが重視される
曲ではピッチを下げて、音を重くしてみましょう。

ライドベル(カップ)は他のドラム音源に比べてアタックが弱いので、扱いづらいです。
4分や8分で鳴らすならまだ良いのですが、16分音符を含めて複雑なフレーズを
鳴らすと、時々何をやってるのか分からなくなってしまいます。
その場合は、NRPN #29 ドラムインスト・リバーブデプスの値を下げて、リバーブを
浅くしましょう。ライドベルだけ他のドラムマップで鳴らして、ディケイを少し
短めにしても良いです。


■パンポット設定
88Proなどの音源は、ドラムセットの各楽器のパン設定がリスナー側から見た配置に
なっています。気にならない人は気にならないのでしょうが、やはりドラムを実際に
演奏した事がある人は、どうもこの配置が気持ち悪いのです(笑)。

そこで、88Proでドラムを鳴らす場合は必ずパン設定を変更して、演奏者側からの
配置に直します。配置変更したものをユーザードラムに保存しておけば、いちいち
曲データの中でNRPNを多用して変更する必要もありませんね。
自分の場合はシーケンスソフトのパートデータとしてNRPNを保存してあるので、
データを作る時に先頭でそれを読み込んでやるだけで済みます。

参考までに、主要楽器のパン設定を紹介しますね(クリックで拡大)。自分はいつも
基本このパン設定でドラムパートを鳴らしています。パーカッション等が加わる
場合は、HHと重ならないように右に配置する事が多いです。
またあくまで一例であって、当然曲によってこの数値は積極的に変えて行きます。
DrumSetPan.png



とりあえずドラムセットの主要な楽器について、解説して来ましたが、やはり一番
良いのは、多くのプロ奏者の演奏を実際に見る事です。見て解析して、実際に
データとして打ち込んで曲に応用してみる。全ての楽器において、これこそが
打ち込み技術向上への一番の近道ですね。

次回は、パーカッションについてやろうかなーと思ってます。


それでは最後に、自分が心の師匠として尊敬してやまない変態ドラマー、手数王の
異名で有名な、菅沼 孝三氏の変態ドラミングでお別れしましょー(笑)。

菅沼孝三「超絶足技」ツーバス&フットワーク'92


菅沼孝三「フットスプラッシュ奏法」ツーバス&フットワーク'92菅沼孝三 「スプラッシュ奏法」


菅沼氏の弟子・川口 千里ちゃんの演奏も、参考になる部分が沢山ありますね。

INFINITE POSSIBILITY -- SENRI Kawaguchi ~A LA MODE~ 川口千里 1st Album



posted by ゆう at 2016年08月06日| Comment(0) | 打ち込みテク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月26日

良く使われる打ち込みの技

今回は、DTMやそれ以前から良く使われる定番とも言える方法を、つらつらと
書いて行きましょうかね。特にネタもない事ですし…。

(長いです。ご注意下さい。)

■疑似ディレイ
これと次に挙げる「疑似デチューン」は、古くはファミコン時代から使われて
来た技です。
初期のDTM音源はシステムエフェクトがリバーブとコーラスのみで、ディレイが
付いていませんでした。そこで、ディレイが欲しい部分では擬似的にそれっぽく
聴かせる為に使われたのが、疑似ディレイです。

やり方は単純で、ディレイをかけたい部分をシーケンサ上で他のトラックへと
コピーし、徐々に音量を絞りながら適宜繰り返すというもの。ワンフレーズの
ディレイなら、1トラック内で処理できます。
音色によって聞こえ方が変わってしまうので、音量を絞って行く時はベロシティ
ではなく、CC#7:Volume や CC#11:Expression を使うと良いです。
欠点は、ディレイ成分を増やすとその分MIDI ch.を圧迫する点。また、比較的
最近の音源なら気にする事はありませんが、DTMが一般に広がり始めた頃は
最大同時発音数が24~32音という音源が多かったので、発音数も圧迫しました。


■疑似デチューン
これも昔から良く使われた技法です。
デチューンをかけたいパートを他のトラックに複製し、片方だけわずかにピッチを
ずらして2パートで同時に演奏させる事によって、コーラス効果を持たせるという
ものです。

演奏中にピッチベンドが含まれていなければ簡単にピッチベンドでずらしても
良いし、ピッチベンドが含まれる場合はファインチューンを使ってずらします。
個人的には、疑似デチューンというとファミコン時代のコナミサウンドを思い
浮かべます。
これもMIDI ch.と発音数を圧迫するので、古い音源では注意が必要です。

※これをなぜ「疑似」デチューンと呼ぶのか
元々デチューンというのは昔のアナログシンセサイザ等に搭載されていたもので、
当時は2つあるVCOの片方だけチューニングをずらす方法で単音でもデチューン
が使えましたが、PCM音源ではそもそもVCOという概念がないので、2パート
使って片方のピッチをずらす事でデチューン効果を得ています。だから「疑似」
なのです。
でも2音鳴らして片方のピッチをずらすという点では疑似でも何でもないので、
別に「疑似」でなくても良いです(笑)。


■疑似フランジャー
フランジャーをかけたいパートを他のトラックに複製し、2パートで同じ音色・
同じ演奏をさせると、わずかな発音タイミングのずれでフランジ効果を生み出し
ます。但し、音色によっては位相が打ち消しあって急に音量が引っ込んだり、
倍音だけが聞こえたりする場合もあります。
これもMIDI ch.と発音数を圧迫するので、古い音源では注意が必要です。


■ピッチベンドで音色変化
通常、音色のエディットと言えばADSR(Attack,Decay,Sustain,Release)と
フィルタ・レゾナンスですが、この方法ではそれらを使った変化とはまた違った
音色を作り出す事が出来ます。

方法は簡単で、パートのノート#を1オクターブ下げ、その分をベンドレンジ±12に
設定したピッチベンドで上げる(+8,191)方法です。
もちろん逆にノート#を1オクターブ上げ、ピッチベンドで下げる(-8,192)方法も
あり、どちらも元の音とは少し違った変化を得る事が出来ます。
但しこの方法は音を波形で鳴らしているPCM音源限定であり、オシレータの発振
周波数自体が音程になるアナログ系の音源では変化を得られない場合があります。

※この技については、別記事で詳しく解説しています。


■音色別の打ち込み作法
DTMは、現実ではありえない演奏が容易に出来てしまうという点があります。
これを利点とするか欠点とするかは打ち込む人次第ですが、やはり実在する
生楽器の音色を使うのであれば、奏法も実際の楽器に合わせた方がそれらしく
なります。


まず生楽器らしい打ち込みをする上で重要なのはベロシティです。最終的な仕上がり
はベロシティで左右されると言っても過言ではありません。
ダンス系ならベタ打ちもアリですが、人間が生楽器を演奏した場合、ほぼ無段階と
言えるほどの強弱が付きます。逆に、ずっと同じ強さで演奏しろという方が無理です。
大袈裟では?と思うくらいベロシティを付けた方が、かえってそれらしく聞こえます
が、だからといってデタラメに強弱させても下手な演奏にしか聞こえなくなってしまう
ので、強弱を付ける場所の見極めも必要です。
ハープシコード・オルガン・アナログシンセでの演奏(を想定したパート)については、
元々これらの楽器は鍵盤の強弱で音量がほとんど変化しないので、ベタ打ちでも
構いませんが、「絶対に強弱を付けてはいけない」という訳ではないので、曲の中で
邪魔になるようならベロシティを下げるのもアリです。


また、案外軽視されがちなのがゲートタイムです。ゲートタイムとは「音が鳴って
いる時間」の事ですが、曲の「ノリ」はゲートタイムにかなり左右されます。
ただの8分音符でも、スタッカートなのか半分くらい鳴らすのか、8分音符ぶんフルに
鳴らすのかによって、だいぶ聞こえ方が変わって来ます。
もちろん演奏する曲次第ですが、「もっとベース短く切った方がノリが良いのに…」
「もっとレガート気味の方がゆったりして良いのに…」と思う演奏を良く見かけます。
ベロシティ同様、ゲートタイムも気が済むまで何度も試行錯誤しましょう。

金管・木管楽器等は、鳴らしっぱなしにしない様に気を付けます。所々に小休止を
適宜入れてやる事で「息継ぎ」感が出せます。演奏を聴きながら鳴っている間息を
フーッと吐いてみて、息が切れそうになる前あたりに小休止を入れましょう。

擦弦・金管・木管は、発音してから鳴らしっぱなしにせず、モジュレーションで
ビブラートを調整したり CC#11:Expression で細かく音量を上下させる事で、弦を
弾く強さ・息の強さを逐一変えると本物らしくなります。


生楽器の打ち込みはこれらを大前提として、以下楽器別に特徴などを踏まえて簡単に
書いてみます。


■ピアノ・エレクトリックピアノ
人間の指は長さがバラバラなので、和音をジャーンと弾いても、全ての音符が同じ
タイミングに揃う事はまずありません。当然、左手と右手でも僅かなずれがあります。
このずれは重要な要素です。譜面上では同じ場所にある音符でも、それぞれを微妙に
ずらす事で本物らしくなります。
また、音色がモノラルかステレオかによっても聞こえ方が大きく変わって来るので、
左右に広げたいのか、一点で鳴らしたいのかによって音色を選びましょう。

■クラビ
これはキーボーディスト・氏家さんの受け売りですが(笑)。クラビはスタッカート
気味に、左手の低音と右手の和音をパラディドルで弾くとリズミカルになります。
※パラディドルとは:ドラムを演奏する上での基礎テクニック(ルーディメント)のひとつで、
パラ(RL または LR)とディドル(RR または LL)を組み合わせたRLRRLRLLがパラディドルです。
ダブルパラディドル(RLRLRR LRLRLL)やトリプルパラディドル(RLRLRLRR LRLRLRLL)なども
あります(R:右手 L:左手)。


■クロマチック・パーカッション
いわゆる鉄琴や木琴の類ですが、特にグロッケン・シロフォン・チューブラベルは
倍音が強烈なので、他の楽器と当たらないようにしましょう。
88Proにはローターを回したビブラフォンの音色がありません。ローター感を出す
にはSysEx:■MOD LFO1 TVA DEPTH を使って音量を揺らすとそれらしくなります。
間違ってもモジュレーションで音程を揺らしてはいけません。気持ち悪いです(笑)。

■オルガン
オルガンは前述の通りベタ打ちでも構いません。モジュレーションでビブラートを
軽くかけっぱなしにしたりしても良いでしょう。
ロック系ではグリッサンドを多用するとそれらしくなります。グリッサンドは弾き
始めで上がる時や、フレーズ終わりで下がる時があります。2オクターブくらいを
目安にすると良いでしょう。
チャーチ・オルガンはリバーブを深めにするとそれらしくなりますが、音の分離が
悪くなるほど掛けると何を弾いているのか分からなくなります。

■ギター
ギターは弦が平行に並んでいるので、和音でも同じタイミングでは鳴りません。
高音弦→低音弦、低音弦→高音弦など、ストロークによって発音タイミングを
ずらすと良いでしょう。
またビブラートはモジュレーションではなく、ピッチベンドで+方向に上げると
それっぽくなります(T-SQUAREの安藤まさひろ氏、THE ALFEEの高見沢 俊彦氏の
ように、ビブラートにアームを多用するギタリストももちろん居ます。その場合は
モジュレーションでも可)。
ハンマリング、プリング、チョーキング、タッピング、アーミングなど、
ピッチベンドを多用するパートですが、あまり離れた音にピッチベンドで移動
すると、上の■ピッチベンドで音色変化 の項目で書いた通り音が大きく変化して
しまうので注意しましょう。
EFXで歪ませる場合は、カットオフ周波数を少し下げた方が聴きやすいです。

■ベース
リバーブをかけ過ぎると全体的にモコモコした印象になるので、薄めにしましょう。
但しフレットレスベースのソロなどはあえてリバーブ深めの方が叙情的になります。
リズムの合間に極端にゲートタイムの短い音符を入れてゴーストノートを作ってやる
と、リズム感が増します。

■ストリングス/オーケストラ
いわゆる弦楽器系やChoir系ですが、曲の後ろで和音を弾くいわゆる「壁」の場合
コーラスを深めにしたり、和音を左右で分散させる(4和音なら左右2音ずつなど)と
広がり感を出せます。
ヴァイオリン等の弦楽器は「フレットレス」なので、ある音からある音へ無段階に
スッと移動する事がありますが、これをピッチベンドで再現した時に音が離れすぎて
いると、例によって音の聞こえ方が変わってしまうので注意が必要です。
ソロのヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コンバスの場合は、音ごとに細かくアタック
タイムを変更する事で弓の速度や上げ弓(アップボウ、押し弓)・下げ弓(ダウンボウ・
引き弓)を表現出来ます。

ハープは發弦楽器ですが、鳴っている音を指で抑えて止める事も多いので、リリース
タイムを少し余韻が残るくらいまで短くし、伸ばす音はゲートタイムを長くする事で
対応し、グリッサンドは曲のキーに合わせたダイアトニックで行うと良いです。
ティンパニは、通常奏者の周りに4~6台並べて演奏するので、クロマチックで縦横無尽に
演奏出来る訳ではありません。音程を変える場合はペダルの踏み込み量で変えますが、
叩いてからペダルを踏み込むような奏法もあります(年代によっては「トムとジェリーで
お尻を蹴飛ばす時の音」と言うと分かりやすいかも(笑)。
ティンパニはベロシティを大袈裟に付けましょう。特にロール(小刻みに連打)しながら
クレッシェンドは、ベロシティ40あたりから127まで幅広く使うと良いでしょう。

■ブラス
シンセのブラスセクションは割と貧弱なので、場合によってはオクターブ重ねや、
トランペット・トロンボーンをユニゾンさせると良いです。
以前の記事「エクスプレッションで音色を煌びやかに」を参考にしたり、フィルタを
積極的に使って、大人しめ~派手な音を使い分けましょう。
また、長く伸ばす音とスタッカートの音でメリハリを付ける事も大切です。
ピッチベンドでシェイクアップ/ダウンさせる時は、ビブラートをOffにしましょう。

■リード
クラリネットなどは前述の「疑似デチューン」を使ってピッチ狂ってる感を出すと
吹奏楽っぽい感じが出ます。
サックスは鳴り始めを半音~全音下からピッチベンドで上げてやる(厳密に言えば、
ベンドレンジ±12の時 -683や-1366までピッチベンドを下げてから発音し、なめらかに
0へ戻す)と、独特のしゃくり上げ感が出ますが、何でもかんでもしゃくれば良いという
訳でもありません。またしゃくるポイントも重要で、低い音から高い音に移った時に、
高い音をしゃくるようにすると良いでしょう。逆は気持ち悪いです。
オーボエは他のリード楽器と比べて割と目立つので、音量バランスに注意します。
ソロの時はここぞとばかりに CC#11:Expression で音量を揺らし、感情がこもった
演奏になるようにしましょう。

■パイプ
フルートは普通のフルートと、Bank1 にビブラート込みのフルートがありますが、
結構深いビブラートがかかって目立つので、オーケストラの中で鳴らす時は注意しま
しょう。
ジャズなどで強く息を吹き込んだ時などの音は Bank 17 PC#76:Zampona Atk の
音を重ねる事で再現出来ます。グロウルやフラッターの再現は、出来なくはないの
ですが苦労する割に聞こえる音は微妙です。
尺八は一応レガート対応音色が Bank 1 にありますが、ギターのハンマリングや
プリングと同じ要領でピッチベンドで音程を変化させた方が自然に聞こえます。

■シンセリード
シンセリード系はフィルタの効きがとても良いので、壁からソロまで積極的にフィルタ・
レゾナンスを使って行きましょう。ディレイとの相性も良いです。音色名にMGとある
ものはmoog、P5はProphet5、CSはCS-80、OBはOberheim(っぽい音)です。
逆にSync系リードは弱く、ハードウェアのシンセにあるようなリアルタイムな音色の
変化が出来ないのが難点です。
ダンス系で使う場合は、和音をオクターブ重ねで鳴らさないと薄いかも知れません。

■シンセパッド
パッド系はアタックが遅く、リリースが長いものが多いので、発音タイミングを他の
トラックに対してわずかに先行させる事で、モタり解消になります。
壁として使う事が多いと思われるので、コーラスを深めにかけて左右に広げると効果的
ですが、アタックを短くすると意外とメロディ等にも使える音色が多いです。
コードの切り替わりで和音同士が重なると汚く聞こえるので、早めにノートOffしたり
リリースを少し短くするのも良いでしょう。

■シンセSFX
ベル系のかなり使える音色が揃っています。グロッケンやチューブラベル同様、倍音の
クセが強い音色があるので、その辺りに注意しましょう。
リバーブと相性が良いので深めにかけると良いですが、SysEx:■REVERB PRE-LPF の値に
よっては目立ちすぎる場合もあります。

■エスニック
トリルやトレモロ奏法の多いこれらの楽器はベロシティに注意が必要で、一定の強弱を
繰り返す(左)よりも、徐々に小さくなる様にした方(右)がそれっぽくなります。
EthnicVelocity.png
Bank8 PC#111:Er hu はピッチベンドの使い方がポイントです。1音ごとにはっきり
鳴らす所と、ピッチベンドで滑らかに音程が移行する場所でメリハリをつけましょう。

■パーカッシブ
スチールドラムは、あまり拍ごとにきっちりした演奏をさせるより、ずらして人間味
あるノリを出した方がラテンの陽気さが出ます。
打楽器はドラムセットの音と重複しているものも多いですが、ドラムセットの制約に
縛られない割と自由な演奏が出来るので、曲中で効果音的に使うと良いです。

■SFX
多用は避けましょう。意外とウケません(特に動物の鳴き声、環境音)。
但し、ギター系SFXのカッティングノイズやグリッサンドは「ここ!」という場所で
鳴らすとリアルさを出せます。

■ドラムセット
ドラムに関しては書く事が多いので、箇条書きで簡潔に。

・生ドラムをシミュレートするなら、手足が足りなくなるような演奏は避けま
 しょう。
・両手だけのフレーズではなく所々にキックを絡めたりする。
・フィルインやライドを叩いている間はHHペダルを4分や8分で鳴らす。
・フィルインは16分だけでなく、24分(1拍6連)や32分を織り交ぜるなど、単調に
 なるのを 避けるようにしましょう(かと言って、あまり曲に合わない複雑な
 フィルインにしたりすると、ドラムだけ必死に聞こえておかしいですが…)。
・チャイナシンバルは、NRPN 24:ドラム・インスト・ピッチコースで+6くらいに
 すると よりリアルでスピード感のある音になります。
・スネアやコンガなどは音程感があるので、ピッチによっては曲に干渉します。その
 場合は ピッチを合わせましょう。
・各インストゥルメントのデフォルトのパン設定は演奏に向かって聴いている側の
 配置になっているので、HHが右から聞こえて来ます。このパンを変更して演奏者
 側の配置にするのもアリです。
・ドラム全体をわずかに先行・後行させて、前ノリ・後ノリを出してみるのも良い
 方法です。


とまぁ、駆け足で音色別紹介をして来ましたが、もちろんこれが全てではありませんし
これが間違いないという訳でもありません。
一番良いのは、鳴らしたい楽器の素性を知る事です。どんな風に演奏するのか、どんな
特殊奏法があるのか、どんな鳴り方をするのか。そう言った事を知らずに作って行くと、
どこかしらおかしな演奏になっていたりします。
今の世の中、動画サイトを漁ればプロの演奏がいくらでも拝める時代ですから、これを
利用しない手はありません。その楽器の奏法や特徴を知ればDTMでの打ち込みに必ず
活かせるので、色々な楽器の奏法や特徴を覚えておくと良いでしょう。


長すぎた…疲れた…_(:3ゝ∠)_

posted by ゆう at 2016年06月26日| Comment(0) | 打ち込みテク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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