いるようですね。あの独特のフワフワした感じ、どうなっているんでしょ?
■サイドチェインとは何ぞや
サイドチェインとは、あるパート(主にキック)の音そのものをトリガとして、
別のパートに何らかの変化を与える事をいいます。
基本的にはパートにコンプレッサをかけて、トリガとしてキックを入力して
やります。するとキックが鳴る瞬間だけそのパートの音量が絞られるので、
結果としてフワフワした感じが出て来る訳です。
YAMAHAの最新のシンセサイザ、MONTAGEにはこの機能が標準装備
されていますね。
それっぽいやり方としては、例えばベースとキックをひとつのコンプレッサに
ブチ込みます。キックを大きめにするとコンプレッサが効いた時、相対的に
音量の小さいベースは更に抑え込まれるので、あたかもキックが鳴った時に
ベースが消えているような効果を出す事が出来ます。
コンプが効き始める値であるスレッショルドが全体のピークを上回っている
場合は何も起きませんが、スレッショルドを下げてキックが抑え込まれると、
同時にベースもコンプの効きに応じて音量が下がります。
キックのピークを過ぎると元の音量に戻ろうとしますが、この時にあの独特の
フワフワした感じが出るのです。
古いラジカセの内蔵マイクでドラムの演奏を録ったりすると、AGC(オート・
ゲイン・コントロール)が効いているので、音量が大きいキックの音に合わせて
シンバルの余韻が波打つようにシュワンシュワンシュワン…となります。
これもある意味、サイドチェインですね。
88ProでもEFXにコンプレッサがあるので似たような事が出来ますが、
わざわざコンプを使うのも面倒です。
という訳で、EFXを使わずにサイドチェインっぽくしてみましょう。
やり方は簡単です。
Attack Timeを伸ばすだけ。
88ProにはSuper Sawのような多層のノコギリ波や三角波っぽい派手な
音色がないので、近い音色として「Bank1 PC#101:Shining Star」を
使います。
■Attack
NRPN MSB(99) 1
NRPN LSB(98) 99
DATA ENTRY (6) 97
■Decay
NRPN MSB(99) 1
NRPN LSB(98) 100
DATA ENTRY (6) 64
■Release
NRPN MSB(99) 1
NRPN LSB(98) 102
DATA ENTRY (6) 50
■Cutoff Frequency
NRPN MSB(99) 1
NRPN LSB(98) 32
DATA ENTRY (6) 127
■Resonance
NRPN MSB(99) 1
NRPN LSB(98) 33
DATA ENTRY (6) 114
フィルタは全開にしてあります。コーラスもいっぱいまで上げて思いっきり
左右に広げた方が、荒々しいシンセブラスっぽい感じを出せます。
実際のデータ入力の仕方ですが、これを単に裏拍で鳴らしただけでは拍に
対して遅れ気味になってしまうので、音符を16分音符ひとつ分長めにして、
表拍に食い込み気味にするとそれっぽくなります。
楽譜で表すとこんな感じ。

本来サイドチェインというのは、鳴らしっぱなしのベースやシンセ等の上物に
変化をかけるので、この方法はあくまでそれっぽく聞こえる「もどき」です。
より本物っぽくしたいのであれば、鳴らしっぱなしにしてエクスプレッション
(CC#11)で変化させる方が良いかも知れません。データ量は凄い事になります
けどね…。
[ ]など任意の場所で指定回数の繰り返しが出来るシーケンスソフト等を
使えるのであれば、エクスプレッションを一小節だけ別のトラックに入れて、
曲の終わりまでひたすらその一小節を[ ]でリピートさせる、という手も
あります。
これを使ってサイドチェイン風にアレンジしたものをYouTubeにアップして
いますので、興味があったらお聴きくださいな。
どうですか?一応それっぽく聞こえませんか?

