向けて全裸DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。
最近特にやる事もないので、以前から気になっていた MT-750 の電源の問題
について色々と考察してみる事に。
電源をOFFにするとロジックICに+5V以上の電圧が数秒かかる問題は、未だ
解決していません。
この電源回路がなかなか複雑で、複数系統に分かれている上にCPUも絡んで
いるので、余計に分かりづらいです。その辺を少しずつ解析(と言える程の
知識もないですが)しています。
電源のICは SANYO 製 LA5668N で、CASIO 製 CA5668 と中身は同等です。
ピンアサインはこのようになっておりまする。
しかしこのIC、出力は3系統ありますが、1A出力はVccの1系統のみ。
デジタル出力のVD、アナログ出力のVAはともに100mA しか取れない模様。
その為か、主要な電源は別にトランジスタを使って取り出しているようです。
大まかな電源回路です。これは MT-750 とほぼ同時期に発売されていた機種
CT-670 のサービスマニュアル。MT-750 はネット上にサービスマニュアルが
ないようなので、これを参考にしています。
CPUの型番が違ったり、パワーアンプICが2つ載っている等違いはありますが、
それ以外はほぼ同等。
サービスマニュアルでは電源は以下の4系統です。
VC:パワーアンプ等に供給(ほぼ入力電源から直)
VDD:各ロジックICへ供給(+5V)
AVDD:アナログ系統へ供給(+5.5V)
DVDD:CPU、MIDI回路等、一部のデジタル系統へ供給(+5V)
VC に関しては、手持ちの MT-750 はパワーアンプ回路を撤去しているので、
ここは考えに入れなくて良さそう。
各ピンの電圧を電源ON/OFF別に測ると以下の通り。
| ピン番号・機能 | 電源ON時電圧 | 電源OFF時電圧 |
| 01:VIN← | 12.88V | 15.49V |
| 02:VCC→ | 12.17V | 0V |
| 03:VDIN← | 13.48V | 15.49V |
| 04:GND | ー | ー |
| 05:VAADJ← | NC | NC |
| 06:VA→ | 5.71V | 0V |
| 07:AGND | ー | ー |
| 08:VD→ | 6.20V | 6.20V |
| 09:DGND | ー | ー |
| 10:APO← | 4.24V | 0V |
(←:IN →:OUT)
但しこれは 9.3V レギュレータを入れる以前に測定した値なので、全体的に
高めの電圧が出ています。
10ピンの APO の機能が今一つ分かりません。何の略かもデータシートには
書かれていないので憶測ですが、恐らくこのピンに2~15Vの電圧をかけると
VCC、VAから出力されるようです。
APO=何とかPower Off という意味でしょうか。Auto Power Off?
何か色々ややこしいですが、ICのピン名と MT-750 回路図で使用されている
電源の名称を合わせると、
IC MT-750
VC=VDD
VA=AVDD
VD=DVDD
となり、VDDは別途レギュレータ回路を通る事で+5Vが生成され、この電圧が
各ロジックICへと供給されているっぽい。電源OFF時に電圧がはね上がるのは
このレギュレータ回路の挙動のようです。
厄介なのは、この手のキーボードはオートパワーオフ機能がついているので、
制御がCPUと絡んでいる点。これが無ければただON/OFFすれば良い事になり
ますね。
電源OFF状態でも、8ピン VDからは電圧が出ています。
しかしこのピンはどこにもつながっていません。
基板の表側から見ても、ーAー というジャンパには何も繋がっていないので
ここの電圧は使用されていないという事になりますね。
上の CT-670 の回路図でも同様です。
電源スイッチのパターンです。上方向にスライドすると電源ON。
しかしこの辺を調べてみても、GNDが繋がったり離れたりするだけで、もう
一方の回路はCPUに行っていて、その先で何をやっているか分からないので
動作の判断がまるで出来ません。これも恐らくオートパワーオフ機能と関連
しているでしょう。
という訳で、全体的に見ても電源周りは複雑で、まるで分かりませんでした。
ぶっちゃけ必要な電源は VDD、AVDD、DVDD の3系統でどれも+5V程度なの
で、それらを個別の+5Vレギュレータに置き換えても、普通に動作しそうな
気がします。
何なら全部まとめて1Aも流れないので、全ての系統を 7805 辺りのレギュ
レータ1個で供給しても問題なさそう。ACアダプタで使っているのでオート
パワーオフ機能も必要ないですし。
電源が入りっぱなしになる可能性がありますが、それも普段は使用のたびに
アダプタを繋いだり外したりしているので、特に困りません。
デジタル系からのノイズがアナログ系に回り込むかも知れませんが…。
まとめると、
・回路が複雑でCPUまで絡んでいるのは、オートパワーオフ機能がついている
ため。
・パワーアンプは撤去しているので必要な電圧は+5Vのみ。
・回り込みノイズ、オートパワーオフが効かなくなる、電源スイッチを動かし
ても電源が切れなくなる等が問題なければ+5V 1系統の供給で行けるかも。
といったところでしょうか。こうすれば、ロジックICに規定以上の電圧がかか
る事もなくなるでしょう。今後はこの辺りをちょっとイジってやろうかと思っ
ております。
改造されまくってどんどんターミネーター化して行くな…この MT-750。
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