2021年12月23日

カシオ MT-750 電源回路の考察

もう少しで今年も終わりですねー。DTMerの皆さまにおかれましては新年に
向けて全裸DTMが捗っておられる事とお慶び申し上げます。


最近特にやる事もないので、以前から気になっていた MT-750 の電源の問題
について色々と考察してみる事に。

電源をOFFにするとロジックICに+5V以上の電圧が数秒かかる問題は、未だ
解決していません。
この電源回路がなかなか複雑で、複数系統に分かれている上にCPUも絡んで
いるので、余計に分かりづらいです。その辺を少しずつ解析(と言える程の
知識もないですが)しています。


LA5668N_BD.png

電源のICは SANYO 製 LA5668N で、CASIO 製 CA5668 と中身は同等です。
ピンアサインはこのようになっておりまする。


しかしこのIC、出力は3系統ありますが、1A出力はVccの1系統のみ。
デジタル出力のVD、アナログ出力のVAはともに100mA しか取れない模様。
その為か、主要な電源は別にトランジスタを使って取り出しているようです。


MT-750_PSU_Sche.png

大まかな電源回路です。これは MT-750 とほぼ同時期に発売されていた機種
CT-670 のサービスマニュアル。MT-750 はネット上にサービスマニュアルが
ないようなので、これを参考にしています。
CPUの型番が違ったり、パワーアンプICが2つ載っている等違いはありますが、
それ以外はほぼ同等。

サービスマニュアルでは電源は以下の4系統です。

VC:パワーアンプ等に供給(ほぼ入力電源から直)
VDD:各ロジックICへ供給(+5V)
AVDD:アナログ系統へ供給(+5.5V)
DVDD:CPU、MIDI回路等、一部のデジタル系統へ供給(+5V)

VC に関しては、手持ちの MT-750 はパワーアンプ回路を撤去しているので、
ここは考えに入れなくて良さそう。

各ピンの電圧を電源ON/OFF別に測ると以下の通り。

ピン番号・機能電源ON時電圧電源OFF時電圧
01:VIN←12.88V15.49V
02:VCC→12.17V0V
03:VDIN←13.48V15.49V
04:GND
05:VAADJ←NCNC
06:VA→5.71V0V
07:AGND
08:VD→6.20V6.20V
09:DGND
10:APO←4.24V0V

(←:IN →:OUT)

但しこれは 9.3V レギュレータを入れる以前に測定した値なので、全体的に
高めの電圧が出ています。

10ピンの APO の機能が今一つ分かりません。何の略かもデータシートには
書かれていないので憶測ですが、恐らくこのピンに2~15Vの電圧をかけると
VCC、VAから出力されるようです。
APO=何とかPower Off という意味でしょうか。Auto Power Off?

何か色々ややこしいですが、ICのピン名と MT-750 回路図で使用されている
電源の名称を合わせると、
IC MT-750
VC=VDD
VA=AVDD
VD=DVDD
となり、VDDは別途レギュレータ回路を通る事で+5Vが生成され、この電圧が
各ロジックICへと供給されているっぽい。電源OFF時に電圧がはね上がるのは
このレギュレータ回路の挙動のようです。

厄介なのは、この手のキーボードはオートパワーオフ機能がついているので、
制御がCPUと絡んでいる点。これが無ければただON/OFFすれば良い事になり
ますね。


MT-750_Pwr01.jpg

電源OFF状態でも、8ピン VDからは電圧が出ています。
しかしこのピンはどこにもつながっていません。

MT-750_Pwr02.jpg

基板の表側から見ても、ーAー というジャンパには何も繋がっていないので
ここの電圧は使用されていないという事になりますね。
上の CT-670 の回路図でも同様です。


MT-750_Pwr03.jpg

電源スイッチのパターンです。上方向にスライドすると電源ON。
しかしこの辺を調べてみても、GNDが繋がったり離れたりするだけで、もう
一方の回路はCPUに行っていて、その先で何をやっているか分からないので
動作の判断がまるで出来ません。これも恐らくオートパワーオフ機能と関連
しているでしょう。


という訳で、全体的に見ても電源周りは複雑で、まるで分かりませんでした。

ぶっちゃけ必要な電源は VDD、AVDD、DVDD の3系統でどれも+5V程度なの
で、それらを個別の+5Vレギュレータに置き換えても、普通に動作しそうな
気がします。

何なら全部まとめて1Aも流れないので、全ての系統を 7805 辺りのレギュ
レータ1個で供給しても問題なさそう。ACアダプタで使っているのでオート
パワーオフ機能も必要ないですし。
電源が入りっぱなしになる可能性がありますが、それも普段は使用のたびに
アダプタを繋いだり外したりしているので、特に困りません。

デジタル系からのノイズがアナログ系に回り込むかも知れませんが…。


まとめると、
・回路が複雑でCPUまで絡んでいるのは、オートパワーオフ機能がついている
 ため。
・パワーアンプは撤去しているので必要な電圧は+5Vのみ。
・回り込みノイズ、オートパワーオフが効かなくなる、電源スイッチを動かし
 ても電源が切れなくなる等が問題なければ+5V 1系統の供給で行けるかも。

といったところでしょうか。こうすれば、ロジックICに規定以上の電圧がかか
る事もなくなるでしょう。今後はこの辺りをちょっとイジってやろうかと思っ
ております。


改造されまくってどんどんターミネーター化して行くな…この MT-750。




タグ:CASIO MT-750
posted by ゆう at 2021年12月23日| Comment(0) | 電子楽器 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月13日

カシオ MT-750 ゲイン倍増アンプやっと完成~

先日から作り始めたゲイン倍増アンプですが、今回ようやく完成しました。


これまでの経緯としては、最初に作ったものはゲインがほぼ等倍のボルテー
ジフォロワ状態、ミスに気付き修正するも音が出ず。ゲインを測ってみると
単電源で作ったにも関わらずなぜか出力電圧がマイナスに振れるという訳の
分からん状態でした。

で、マイナスに振れるというのは例によって勘違いというか、またしても
単純なミスによるものでした(笑)。


このアンプは単電源で動かす為に、DAC の2.7Vバイアスが乗ったまま増幅
する回路なので、出力に10uFのカップリングコンデンサが付いております。
昨日はそれがすっかり頭から抜けていて、コンデンサ後の電圧を測っており
ました。

入力端子に2.6Vをかけていますが、これはただの直流なので出力端子に出て
来る訳がありません。コンデンサでカットされてしまいます。
それに気付かず「電圧が出ない!」と騒いでいた訳です。マヌケですねぇ…。


では改めて、コンデンサ前の出力電圧を測ってみます。

MT-750_x3Amp12.jpg

アンプの電源電圧は12.56V、入力電圧は2.85Vとした所、8.91V出ています。
電圧増幅率は3.13倍なので、

2.85x3.13=8.9205V

DMMには8.91Vと表示されているので、DMMの誤差を考慮しても正しくほぼ
3.13倍になっている事が確認出来ました。

なんだ、ちゃんと動くんじゃん…。


入力電圧は2.85V固定で、電源電圧が変化したら出力はどう変化するのかも
測定してみました。

電源電圧出力電圧
12.56V8.91V
9.33V8.52V
8.20V7.42V


ふむ…。だいぶ電源電圧に左右されるようですね。

MT-750 は昨日の改造で9.3Vのレギュレータを入れたので、電源電圧は9.3V
で安定しています。この電圧では出力は大体2.99倍ですね。

3倍だとちょっと大きすぎるかなぁ…。


MT-750_x3Amp14.jpg

接地している抵抗4.7kΩを10kΩに交換して、電圧増幅率を2倍に変更。

MT-750_x3Amp13.jpg

電源電圧12.56V、入力電圧2.85Vの時、出力は5.68Vです。

2.85x2=5.7V

この状態でまた電源電圧を変化させて、出力電圧を測定してみます。

電源電圧出力電圧
12.56V5.68V
9.32V
8.23V
6.42V
5.06V4.34V


2倍だと、6Vくらいまで下がっても出力電圧は変動しないようです。
う~ん、2倍でも良いかな?


増幅率2倍に決定、また MT-750 に組み込んでみました。

まずは REX50 に接続し、まだアンプには繋がないでおきます。この状態で
MT-750 の電源を入れ、REX50 のレベルメータがいきなり最大まで振れない
事を確認。ここで最大まで振れる場合は、オペアンプが発振している可能性
大ですからね。

相変わらずオペアンプ回路の電源を入れる時はドキドキしますね~。万が一
発振していると耳が死ぬので、絶対にイヤホン等は接続しません。

レベルメータの LED が点灯していない事を確認してから、アンプに接続。




音出たぁぁぁぁ!😍


出音もクリアで問題ありません。前回音が出なかったのはなぜだろか…。


MT-750_x3Amp15.jpg

MT-750 のデモ演奏を鳴らしてみます。REX50 の入力レベルつまみを最大に
すると、ちゃんと CLIP までLEDが点灯。
以前はこの状態でも -20 がやっと点灯する程度だったので、確実にゲインは
アップしてます。

ようやく成功ですね~。

この後、いつものようにPCのアンプに繋ぎ、適当な曲を流して演奏してみま
したが、ゲインが倍増しているお陰で音量バランスが設定し易くなりました。
小一時間弾いても問題なし。


MT-750_x3Amp16.jpg

オペアンプを実験用の NJM4558LD からオーディオ用の NJM4580LD に換装。
まぁ自分のクソ耳では何が違うのか全然分からんので、気分的な問題ですが。

回路の修正でハンダごてを当てまくっていたので、若干パターンが剥がれて
来たり、コンデンサが焦げたりしてるけど (゚ε゚)キニシナイ!!


MT-750_x3Amp17.jpg

うん、とても良い感じに鳴ってくれています。
そろそろDTM畑に戻りたいなぁ…。



タグ:CASIO MT-750
posted by ゆう at 2021年12月13日| Comment(0) | 電子楽器 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月12日

カシオ MT-750 ゲイン倍増アンプの続きとか

今回はまた MT-750 をいじって行きまする。と言っても結論から言ってまぁ
上手く行かなかったんですけどねー。ちょっとした手直しもあるのでその辺
手を加えて行きます。


まず最初は電源の件。
色々と調べていて何気なくロジックICの電源電圧を測りながら本体の電源を
切ったら、なぜか電圧が数秒間+12Vくらいまで上昇してしまう症状を発見。
しかし電源周りは全く手を加えていないし、パーツ類も劣化している訳では
ないので、もしかしたら新品当初からこういう挙動なのかも知れない。

で、 MT-750 は元々DCジャックの極性がセンターマイナスのタイプですが、
ヤマハのACアダプタで動くように+と-を入れ替えてあります。

カシオのアダプタ:AD-5JS (DC9V 850mA)
ヤマハのアダプタ:PA-3B (DC12V 700mA)

若干電流容量が足りていませんが、スピーカを鳴らす訳ではないのでヤマハ
PA-3B で動作は問題ありません。
PA-3B は電圧が結構高め(実測で16.5V程度)ですが、カシオの AD-5JS も
結局トランス式で無負荷だと12V程度出ているので、大丈夫かと。


なーんて思って適当に使っていたんですが、さすがにロジックICに+12Vが
かかるのを知ってしまうと見過ごせないので、ここら辺の対策をします。
ちなみにデジタルの+5V系は全て繋がっているので、当然ROMやSRAM、
CPUなどにも同じ電圧がかかります。

よく今まで壊れなかったな…。


MT-750_9VReg01.jpg

DCジャックの裏にはダイオードとエミフィル2個がありますが、シリーズ
レギュレータを入れる為こいつらは撤去してしまいます。

空いたパターンを利用して、高すぎるDC電圧を MT-750 既定の9Vに。


MT-750_9VReg02.jpg

レギュレータを取り付け。MT-750 と同年代の89年製NEC uPC7893AHF。
このNECロゴ懐かしい。9.3V 1A出力です。

電源平滑用に元々2,200uF 25Vの電解コンデンサが付いていましたが、この
ままだとレギュレータ上流に何もなく、下流に大容量の電解コンデンサと
いう形になってしまいます。そうするとレギュレータが逆電圧で壊れるかも
知れないので、レギュレータ上流に 1,000uF 25V・下流に1,000uF 16V と、
電解コンデンサを2つに分けました。

本来ならレギュレータ保護の為に、OUTからINに向かってダイオードを入れ
るのが正しいやり方ですが、ダイオードを付ける空パターンがなかったので。


全体的に電圧が下がるので MT-750 のレギュレータ、

MT-750_8Btn_07.jpg

この回路ですね。半固定抵抗を回して、デジタル系が+5Vになるよう調整。

一応これで無謀な電圧がかかる事はなくなりましたが、それでも電源OFFした
直後から5秒ほど+7.5Vに上がり、その後0Vになります。どうしたもんかな。
いっそ全部シリーズレギュレータで組んでしまおうか…。

そうするとVCC 9V以外にアナログ系 AVDD +5.5V、デジタル系 DVDD +5V
と、レギュレータが3つになってしまう。
それもどうなんでしょうね~。まぁ元の回路よりは安定するでしょうけど。
ロジックICが壊れても交換すれば済むけど、ROMやCPUがお亡くなりになった
ら再起不能ですからね…。パネルのスイッチを切らずに、いきなりアダプタの
プラグを抜くという手もありますが。

電源OFF時でも電池やアダプタが繋がっていると、SRAMの内容保持の為に
電源が供給されているので、その辺が関係ありそう。



さて、ようやく本題ですが、例のゲイン3倍アンプに取り掛かります。
完成して取り付けたものの期待した動作にならず、あれから一週間ずーっと
悩んでおりました。

昨夜、さて寝ようかと横になってからも考えていて眠れなくなりましたが、
「ちょっと待て。一旦落ち着こうか。」と根本から考え直していて、はたと
気付きました。



回路間違ってたわ…。



MT-750_x3Amp06.jpg

ゲインを調べています。
DMMの数値は L to R で入力電圧、オペアンプ電源電圧、出力電圧です。
3倍になるはずなのに、入出力ともほぼ同じ電圧ですね。

MT-750_x3Amp07.jpg

これが最初に作った回路。

何度も回路の間違いを確認していたにも関わらず、間違っていることに全く
気付いておりません。完全にこれで正しいと思い込んでおりました。
いやぁ、思い込みって怖い。
どちらかというとハンダ不良とか見えないショートとか、そちらの方に気を
取られていました。

回路図にしてみると…。

MT-750_x3Amp08.png

左が正しい回路、右が現在の回路です。4.7kΩの抵抗の位置がおかしい。
これでは正しく動作する訳がありません。これに気付くのに一週間もかかり
ました(笑)。

MT-750_x3Amp09.jpg

という訳で抵抗を正しい位置に付けました。


MT-750_x3Amp10.jpg

MT-750 に再度取り付けし、またバッファの電解コンデンサをバイパスして
バイアスを載せた状態で入力します。今度こそ間違いなく動くはず。



そう思っていた時期が、私にもありました。



音が出ない…😥



前回はそれでも一応音は出ていたのですが、回路修正後はウンともスンとも
鳴らなくなりました。

バッファの出力からはちゃんと音声信号が出ているので、この3倍アンプに
問題がある事は明白です。おかしいなぁ…。また回路を調べてみましたが、
今度はちゃんと間違いなく回路図通りです。


MT-750_x3Amp11.jpg

入力電圧2.6Vにして3倍アンプ単体で調べると、出力が

ゼロどころかマイナス(笑)。

正電源でしか使っていないのに、一体どういう事なの…。


はぁ、素人にはオペアンプ難しい。
振り出しに戻ったので、もっとよくオペアンプを勉強しよう…。



タグ:CASIO MT-750
posted by ゆう at 2021年12月12日| Comment(0) | 電子楽器 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月06日

カシオ MT-750 にゲイン倍増アンプを載せる

12月も既に一週間が経とうとしていますが、DTMer の皆さまにおかれまし
てはクリスマスに向けた全裸DTMが佳境に入っておられる事と、お慶び申し
上げます。


今回はカシオ MT-750 にOp-ampを使った自作のバッファアンプを載せて、
ゲインアップを図ろうと思います。

現状、DAC→LPF→バッファ と来てバッファの出力をそのままライン出力に
しているので、若干ゲインが足りません。REX50 に接続すると、入力レベル
MAX でもレベルメータの -20 がやっと点灯するくらい。
PCの音とバランスが採りづらいので、もうちょっと出力を上げたいところ。

DAC の LC7881 はバッファを必ずボルテージフォロワとする事、と決まっ
ているので、この後ろのバッファの増幅率を変える事は出来ません。なので
このバッファの後ろに更に別のアンプを足す事になります。

増幅率は2~3倍くらいは欲しいですね。という事で回路を考えます。


MT-750_x3AmpSche.png
※Line Out のL/Rが逆でしたサーセン。

回路図です。× の付いた電解コンデンサは今回使わないのでバイパスします。
取り外すと元に戻す時に面倒なので、付けたまま。

上半分は現状 MT-750 に付けている LPF +バッファ、下半分の回路が今回
作って取り付ける非反転増幅のアンプになります。

増幅率ですが、今回は R1/R2 を 10kΩ・4.7kΩ としました。計算すると、

10,000(Ω)÷4,700(Ω)+1=3.12765957...

3.13倍くらいになるようです。


知らんけど。


出力の手前に付いている100kΩは、プラグを挿した時に手前のコンデンサが
放電して出るブチッとかバツッといったノイズの防止用。


MT-750_x3Amp01.jpg

という事で1時間くらいでサクッと完成。

しかしここで電源電圧が12Vちょっとかかっている事に気付く。電源に入れ
てある電解コンデンサが10V耐圧だったので、16V品に交換しました。

MT-750_x3Amp02.jpg

これで完成。ソケットが真ん中で割れているのは、大きなソケットを切って
使っていた余りの寄せ集めだからです。

オペアンプに 2043LD と 4558LD と、なぜか異なる品番を使っていますが、
特に意味はありません。どちらも 4558 準拠なので、色々なオペアンプへと
差し替えて使えます。

IC は基本、SIP が使いやすくて好きですね。DIP は製作途中で良く1ピンの
位置を見失います。


MT-750_x3Amp03.jpg

こちらは元々付けていた LPF+バッファ。
Sallen-Key 3次ローパス・フィルタ各種計算ツール で計算すると…。
BodeDiagram2.png
20~20,000Hz のゲイン・フェーズ特性はこうなるようです。

※2021/12/10 コンデンサの値を間違えていたのでグラフを修正。

ちなみにこれが何を意味するのかは、素人の自分にはまるで分かりません😵


DAC の出力に2.7V程度のバイアスが載っているので、オペアンプを単電源で
使う為に出力の電解コンデンサをバイパスして使います。なので音声信号は
電解コンデンサの手前から取り出す事に。

こうすれば、DAC のバイアスもそのまま出て来ます。

MT-750_x3Amp04.jpg

完成したアンプ基板は、元々パワーアンプ IC が付いていた所に強引に設置。

MT-750_x3Amp05.jpg

電源だけパワーアンプ IC に供給されていたピンから直で戴きます。基板の
反対側はホットボンドで固定。


で、実際に動作させてみたのですが…。



ゲイン変わってなくね?



REX50 に接続してデモ演奏を鳴らしてみましたが、やはり -20 しか点灯して
いません。しかし小さくなってもいない。う~ん、何か間違えた?
発振もしておらず聴こえる音は実にクリアですが、ゲイン自体は殆ど変化が
ない模様。おかしいな、確かにこれでゲイン3倍になるはずだけど。

これが使えないと、以前の記事で作ったヘッドホンアンプを別途使わなけれ
ばならず、そうなるとヘッドホンアンプ、MT-750、CBX-K1 と、3つも AC
アダプタを使わなければなりません。これは鬱陶しい。


後日もうちょっと検証してみます。



●余談

先日、自作のベンチ電源を使おうとしたら、なぜか出力が出ない。それ所か
ON/OFF のボタンも光らない。色々調べたら、なぜかON/OFF 回路を動かす
7805 がお亡くなりになっていました。0.08Vしか出てない。
レギュレータ壊れたの初めてっすよ…。リレーはダイオード入れてあるし、
もし逆電圧が出たとしたら先にリレーを駆動しているトランジスタが壊れる
はずだし。

PSU7805Fail01.jpg

壊れたレギュレータの足をブチ切って、適当な 7805 を無理やりハンダ付け。
SMD だけどこれでいいや。

PSU7805Fail02.jpg

ON/OFF ボタンが光るようになって、無事出力をON/OFF出来るようになり
ました。良かった良かった。



タグ:CASIO MT-750
posted by ゆう at 2021年12月06日| Comment(0) | 電子楽器 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月30日

カシオ MT-750 「8」ボタンが効かない

エフェクタ REX50 を買ってから色々な楽器を繋いで演奏している訳ですが、
MT-750 を繋いだ時にボタンが幾つか効かなくなっている事に気付きました。

MT-750_8Btn_01.jpg

黄枠のボタンがグイグイ押してもなかなか切り替わりません。

本体左側のリズムや伴奏に関するボタンはラバーコンタクトですが、右側の
音色切り替え等は全てタクトスイッチで、接点が接触不良になっている模様。

まぁ前から幾つか効きづらいボタンはあったんですけどね。それがついに、
どれだけ強く押しても効かなくなったという感じです。
正直、このタクトスイッチ側の基板は外したくないんですよねぇ…。なにせ
ネジが21本もあるので、付け外しが億劫。昔の楽器特有ですね。


MT-750_8Btn_02.jpg

ネジを外して基板を裏返しました。

安易に「タクトスイッチ交換すりゃいいや」と思っていたのですが、どうも
MT-750 に使われているスイッチはステム長が6mmくらいありそうです。
手持ちには5mmや4mmのものしかなく、これを付けるとパネルのボタンが
沈み込んでしまい、ボタンのバネが折れそうになってしまう。

仕方ないので、スイッチをティッシュで囲って接点復活剤を軽く吹き付けて
おきました。あんまり使いたくないんですけどねぇ…。姑息な手段。

MT-750_8Btn_03.jpg

取り敢えず音色セレクトの「8」ボタンは効くようになりました。
下のリズムの切り替えはどうでもいいです。どうせ MIDI モードでしか使わ
ないので、リズムや自動伴奏も使いません。というか以前も書いた通りこの
MT-750 は鍵盤とスピーカが無く音源モジュールと化しているので、伴奏の
機能は全く使えませんからね。

また効かなくなったら、次はいよいよ交換しないとダメかな。


これだけでは大した記事にもならないので、中身を見て行く事にしますか。

MT-750_8Btn_04.jpg

メイン基板と IC 一覧です。DAC の横には元々トランジスタの LPF が付いて
いましたが撤去済みで、後述のオペアンプによる LPF にしてあります。

MT-750_8Btn_06.jpg

CPU です。そう言えば CD(Casio Dynamic) 音源に切り替わった時カタログ
に、この大きな CPU の写真が自慢げに載っていたような。

手前のは 4MHz の水晶振動子でソケット式にしています。以前はオーバー
クロックして遊んだりしていた事もありますが、OC すると MIDI 信号との
同期が外れてメッセージを受信できなくなるので今は定格です。


MT-750_8Btn_05.jpg

アンプ側基板です。ここも元々付いていたパワーアンプ IC 周辺は撤去済み。


MT-750_8Btn_07.jpg

何だか良く分からない基板。多分定電圧を作り出すレギュレータ回路かな。

MT-750_8Btn_08.jpg

鍵盤左側に付いていたピッチベンド・ホイールは、ここに付けてあります。
まぁ鍵盤がなく手弾きが出来ないので、付いていても大した意味はないです
けどね…。

各音量のツマミはとうの昔に無くなりました。
オークションで古いキーボードを見ると、このツマミが無くなっている物が
結構ありますが、何で無くなっちゃうんですかね、これ。
ちなみにメインボリュームがネジ留めされていますが、音声はこの可変抵抗
を通っていません。配線も何も繋がっていないのですが、何かツマミがない
のは寂しいので、適当な可変抵抗を付けてあるだけ。


MT-750_8Btn_09.jpg

最後は自前の LPF です。
フィルタに関しては以前の記事「MT-750 高音質化計画」にて解説していま
すが、この時はセラミックコンデンサを使った回路でした。それが何となく
気に入らなかったので、作り直したのがこれです。
Op-amp の品番やコンデンサの定数を一部変えていますが、回路的には同じ
ですね。この方が元のトランジスタを使ったエミッタフォロアによる LPF
よりも、高域が伸びます。

その分ノイズも多いですけどね。それにしてもホコリが溜まってるな…。


最近またぽつぽつとヤフオクで MT-750 を見かけていますが、鍵盤がある
元の形を見ると、ちゃんとした物をまた買い直したくなりますね~。



タグ:CASIO MT-750
posted by ゆう at 2021年11月30日| Comment(0) | 電子楽器 修理・改造 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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